紅白は今年も安泰?ボブ・ディラン騒動を切り捨てた和田アキ子の傲慢

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和田アキ子は今年も紅白出場なるか?
和田アキ子は今年も紅白出場なるか?

 世界中をビックリさせ、戸惑わせ、喜ばせたボブ・ディラン(75)のノーベル文学賞受賞(注1)。日本でも、ある層は感動の涙を流しているが、「誰なの?」とピンと来ない世代もいる。シンガー・ソングライターが文学賞を受け取る是非はともかく、彼が世界の音楽シーンに於いて、揺るぎなき巨人であるのは間違いないところだが……。

 さらにノーベル文学賞界隈の話題といえば、毎年のように候補に名前の挙がる村上春樹氏(67)の受賞を待つイベント(注2)が、なかば恒例化していたことも。結果、今年も涙を呑んだわけだが、思わぬところから鬱憤を晴らしてくれた? 人が現われた。

「(ノーベル賞受賞報道でディランの代表曲『風にふかれて』が流されるのでCDが売れていると聞き)なんか日本ってさぁ、外国の人が誉めると必ずそれに乗っかるよね。(略)オペラも(歌の内容が)ワケわかんなくても、(日本人ってのは)最後に‟ブラボー”とか言うじゃない?(略)何も(外国語を)しゃべれないのに、‟ブラボー”ってだけ……」

 ディラン騒動を「薄っぺらい」として、日本人のミーハーぶりまで切って捨てて見せたのは<芸能界のご意見番>こと、和田アキ子(66)だった(注3)。

 ちなみに米国のAmazonでも受賞ニュースが聞こえた途端、一日でディラン自伝『Chronicles:Volume One』がベストセラーランキング15,690位から278位へ急上昇して品切れに。歌詞集『The Lyrics:1961-2012』は73,543位から209位まで爆発的に上がり、アルバムも次々とTOP50に入った。海外からの評価に動かされるミーハーぶりは、米国も同様なのだ。

 発言のピントはズレていたが、同じ歌手(注4)として、(それぞれの国においては)少数派の血を引く者(注5)として、和田アキ子の対抗意識が刺激された故のことかも知れない。しかし、国民をどうこう言ってる場合ではない。

 歌手・和田アキ子にジャッジが下される日が、近づいている──。

■紅白を巡る攻防

 覚えているだろうか? 昨年末、NHK『紅白歌合戦』のメンバーが発表されるや否や、吹き荒れた和田アキ子批判の嵐を。

「ヒット曲も無い和田が、なぜ売れている歌手を差し置いて紅白に出る?」
「(司会だった)綾瀬はるかと同じホリプロだから、バーターだろ!」
「他の出場者についてアレコレ批判して見せるのがみっともない」

 ……などなど。あげくに<紅白出場の選考に疑問の残る歌手>アンケート(注6)で、ダントツ1位に選ばれる始末。

 CDや配信の売上げ順で選ぶなら、和田アキ子以外にも到底、『紅白』には出られないはずの歌手も数多い。その中で和田アキ子に批判が集中するのは、思い込みで他人や国を断罪する不遜な言動が反発を呼ぶからだろう。ディラン発言も、しかり。

「無名より悪名。知名度は抜群なだけに、今年の『紅白歌合戦』にも和田アキ子が選出される可能性は高い」(スポーツ紙芸能担当記者)

 今年も和田アキ子選出を巡って、あちこちで炎上するのだろうか。

「紅白出場の選出には大手事務所の力関係が大きく影響する。ホリプロが変わらず和田アキ子を推して来るかどうか? それに加えてNHKの思惑もあって、意外と世間の風を読んでいる。あまりに評判が悪いと、何だかんだ出場させない方向に持って行く可能性はあります」(前出・芸能担当記者)

 ボブ・ディランのヒット曲になぞらえれば、The answer is blowin' in the wind.(答えは風に吹かれて、誰にもつかめない)。むろん、本当はもっと深刻なことを歌っているのだが。

(注1)ノーベル文学賞受賞…10月下旬までディラン本人と連絡が取れず、スウェーデンアカデミーはコンタクトを断念。12月10日の授賞式に現れるかどうかが注目されている。
(注2)イベント…パブリックビューイングを見ながらカウントダウンしたり……。
(注3)切って捨てて見せた…TBS<アッコにおまかせ!>に於いて。
(注4)同じ歌手として…この表現だけで激怒される向きもいるかもしれない。スマン。
(注5)少数派の血を引く…ディランはユダヤ系。和田アキ子は韓国から帰化した。
(注6)アンケート…ガジェット通信による。

著者プロフィール

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コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ

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