週刊アサヒ芸能「創刊60年の騒然男女」政治・事件スクープの表裏!<名物デカ・平塚八兵衛の事件簿> (2/2ページ)
警視庁は複数犯と見ていたようですからね」(前出・本橋氏)
実際、70年8月7日号では「三億円事件大詰めの容疑者たちを追う!」と題して、捜査本部が追う7人の素顔を取材した。
75年に三億円事件は公訴時効を迎える。捜査主任を務めた名刑事の退職は、その9カ月前のことだった。
退職後、平塚氏は吉展ちゃん事件の犯人・小原保元死刑囚の墓を訪れている。犯人が先祖代々の墓に入れてもらえず、その脇の小さな盛り土に葬られているのを知り、泣き崩れたというのは有名なエピソードである。
「私は今度生まれるときは真人間になって生まれてきます。どうか、平塚さんに伝えてください」
小原元死刑囚は、執行前にこう言い残したという。