「TOEIC」と「TOEFL」の違いって? 試験内容を解説!
大学生のうちに英語力を高めておきたいと思う人は多いでしょう。また、留学のために英語を勉強しておきたいという人もいると思います。自分の英語力がどのくらいあるのか、それを判定する試験といえば「TOEIC」「TOEFL」が有名ですよね。みなさんはこの2つの試験の違いについてご存じでしょうか? ここでは、意外と知らない「TOEIC」と「TOEFL」の違いを解説します。2つの違いを知って、目的に合った試験を選びましょう。
■「TOEIC」「TOEFL」は同じETSが開発したもの! 2つの違いは?
実は、TOEICもアメリカの非営利団体『Educational Testing Service』(略称ETS)が開発したテストなんです。それでは、まずTOEICとTOEFL、この2つの試験の概要を見てみましょう。
●TOEICの概要
はTest Of English for International Communicationの略で、日本で発案された試験です。1977年(昭和52年)に、ETSへ試験の開発を依頼し、1979年(昭和54年)に第1回の試験が実施されました。これには、これからの時代は日本企業もグローバルに活躍していかなくてはいけない。そのためには英語のコミュニケーション力が必要と考えた当時の通商産業省、そして経済団体の強い後押しがあったといわれます。ですので、今でも日本の企業では社員にTOEICの試験を受けてその点数を向上させるようすすめることが多いのです。
●TOEFLの概要
はTest Of English as a Foreign Languageの略で、英語を母国語としない人の英語のコミュニケーション能力を測るためにETSによって1963年(昭和38年)に開発され、1964年(昭和39年)に初めて実施されました。現在では、英語力検定試験として世界130カ国、9,000以上の機関でTOEFLのスコアを、入学、留学、奨学生の採用などの基準として採用しています。留学を考えている大学生のみなさんは、留学先の学校の条件にTOEFLのスコアについて記載された項目を見ることも多いでしょう。
■TOEICとTOEFL試験内容の違い
次は、TOEICとTOEFLの試験内容における違いについて解説します。
●TOEICの試験内容
TOEIC L&RとTOEIC S&WTOEIC Bridgeの3種類の試験があります。
⇒「TOEIC L&R」
・受験料:5,725円(税込み)
・「聞く「読む」の2技能について測る試験
・Listening試験:45分/100問
・Reading試験:75分/100問
・スコア:10-990点
⇒「TOEIC S&W」
・受験料:1万260円(税込み)
・「話す」「書く」の2技能について測る試験
・Speaking試験:約20分/11問
・Writing試験:約60分/8問
・スコア:TOEIC Speaking 0-200点/TOEIC Writing 0-200点
⇒「TOEIC Bridge」
・受験料:4,320円(税込み)
・初級・中級レベルの「聞く」「読む」の2技能について測る試験
・Listening試験:25分/50問
・Reading試験:35分/50問
・スコア:Listening 10-90点/Reading 10-90点
●TOEFLの試験内容
日本で行われているTOEFLの試験は「TOEFL iBTテスト」と「TOEFL ITPテスト」があります。ITPテストの方は団体用の試験ですので、ここではiBTテストの内容を紹介します。「iBTテスト」はInternet-based Test インターネット版TOEFLテストのことです。PBTテスト(Paper-based Test ペーパー版TOEFLテスト)もあったのですが現在は実施されていません。
・受験料:230ドル(日本の場合)
※国・条件によって異なります。詳細は以下のサイトを参照
http://www.ets.org/toefl/ibt/about/fees/
・「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能について測る試験
・Reading試験:60-80分/3-4パッセージ
・Listening試験:60-90分/4-6題
・Speaking試験:20分/6問
(Integrated tasks:4問を含む)
・Writing試験:50分/2問
(Integrated taskを含む)
・Speakingセクションでは、マイクに向かって話し、音声が録音される
・同時に複数の技能を測定する問題(Integrated Task)が出題される
・スコア:0-120点
・スコアは点数に加え、「スコアの持つ意味」の解説(Performance Descriptor)も示される
・High(高)/Intermediate(中)/Low(低)/Good(優)/Fair(良)/Limited(限定的)/Weak(極めて限定的)という判定がある
またインターネット経由で行われる試験ですので、以下のような点が特徴です。
・テストセンターにて全セクションコンピューター上で受験
・全セクションでメモを取ること(Note-taking)が可能
このように「TOEIC」と「TOEFL」は大きく異なっています。「難易度はTOEFLの方が高く、また英語力を測る試験としてグローバルスタンダードなのもTOEFLの方」と言われますが、どちらもあなたの英語力を測ってくれることは確かです。大学時代に一度受験してみてはいかがでしょうか?
⇒『TOEIC』公式サイト
http://www.toeic.or.jp/
⇒『TOEFL』公式サイト(日本語)
http://www.cieej.or.jp/toefl/
(高橋モータース@dcp)