「手を抜いたら恥」。母校・帝京大と戦うサントリー森川由起乙 (2/2ページ)
ようやくチャンスをつかんだところで、もやもやを晴らすきっかけをつかんだ。
東京・秩父宮ラグビー場でコカ・コーラを48-12で下した80分間、またはその日までの約1週間のトレーニングを通し、「ひとつの壁は、破れたと思います」と感じたという。
「(コカ・コーラ戦での先発出場が決定的とされていた)火曜の練習の段階でも、納得のいくスクラムは組めていない。それでも、やるしかなくて。まず自信を持つ。そしてスタッフの方の支えもあって…。周りとコミュニケーションを取りながら、場面ごとにどうすべきかが身についてきた。自分がどういう姿勢を組めば3番(右PR)が楽か、などもわかってきた」
春先には辛苦を、冬場にはかすかな充実を味わった森川は、「僕らは僕らとして、サントリーのプライドを持って戦う」と断言。クラブ内での立場を明確にするためにも、後輩たちを圧倒したい。
「帝京大を相手に手を抜くことは、僕らの恥でもある。照準を合わせてやっていきたいと思います」
(文:向 風見也)