MEN’S EYE vol.61 佐野恭平《前編》 (2/3ページ)

fumufumu

プラス、右も左も分からなかった自分を育ててくれた人たちに恩返しをしたい気持ちも強かった。
その二つを基に自分には何が出来るか、自分にしか出来ないことや時代感、紙媒体での経験を考えたときに「これらをWebにいかせるんじゃないか?」と思いついたのが始まりです。
紙媒体とWebメディアとの関係性、コンテンツの出し方を考えてみたとき、スピード感やエビデンスとして残ること、そして若い子がより身近に感じてくれる後者の方がいいなと思ったんです。
あとは、無くならない居場所を作りたかった。自分が育てられた雑誌が続々と休刊していってるのを見て、行き場を失くした読者や広告出稿主、何よりもモデルの居場所を作りたかったんです。『men's egg』(※男性向けファッション誌)の休刊から一年は、モデルを口説きまくりました。中には「Webは嫌だ!」という子もいましたが、これからの時代はWebを切っても切り離せない、自分たちが輝く場を自分たちで作るしかないと、何度も何度も繰り返しイメージするようにして。
考えを共有するのが何よりも大事だと思いますし、これからの時代は特にモデルも裏方も、一体となって、ひとつのものや居場所作る時代だと思います。 今もなお、多くの若手モデルと関わっていますが、佐野さんのモデル時代と今のモデルの違いなどは感じますか? 佐野:一番は、SNSですね。自分が10代の頃はガラケーだったし、TwitterやInstagramもなかったので自己発信のツールは強いていうならブログくらいで今とは比べられないぐらい少なかった。
今の10代20代の若い子たちは、SNSを使って自分を媒体化させてるじゃないですか? 僕たち世代からしたら、「すごい!」と日々感じています。
同時に誰もがファンを作れる時代でもあって、昔みたいにクラスや学校で一番の美男女じゃなくても有名になれてしまう。そんな時代だからこそ、MTRLでは”誰が見てもイケメン”という一定のフィルターをかけることで質を確保していますね。
あと、マメな子や自分から動く子と動かない子での差が明確に分かれてしまっている。残酷なぐらいの差があります(笑)。今や代理店もSNSのフォロワー至上主義で、自発的に行動しない誰もが認めるイケメンより、行動する雰囲気イケメンに案件がくる。

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