江戸時代は暗かった。歌舞伎といえばあの白塗り…でも何であんながっつり真っ白に塗ってるの? (2/2ページ)

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画像出典:Wikipedia

それまでよりもさらに白く、濃い化粧ができるよう歌舞伎役者たちは工夫を繰り返してゆきます。やがて「びんづけ油を肌に塗った上から白粉を塗りこむ」という手法が主流になると、白粉のノリは格段によくなり化粧崩れもなくなりました。この方法は現代の歌舞伎化粧でも取り入れられています。

とはいえ、電気のある現代の劇場では白塗りにする必要はないようにも思われます。しかし実は現代の方が、江戸時代の歌舞伎の化粧よりも一層白く塗られているのだそうです。

これは、オペラグラスの普及や映像技術の発達により「近くで見た時の美しさ」へのこだわりが高まったことが理由とも言われています。歌舞伎は錦絵のような見た目の美しさを追求する芸能であることから、日本人にとっての美の象徴としての「白」が現代でも用いられているようです。

歌舞伎の世界では化粧を施すことを「顔をする」と言います。本番を控えた楽屋で鏡に向かい、素の顔から役の顔へと化けてゆく作業を、芸の続く限り繰り返してゆく歌舞伎役者。独特の色気はそんな習慣によって醸し出されているのかもしれませんね。

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