金正男殺害の謎…金正恩「暗殺王朝」血の憎悪!(3)飢えさせた大型犬に食わせた (2/2ページ)
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張成沢
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週刊アサヒ芸能 2017年 3/2号
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金漢率
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金正男
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金正恩
信望が厚く、同世代は幹部になっていて、正男氏より後継候補として成り立ちます」
今年1月、脱北者団体が韓国から平日氏を支持するビラを風船で飛ばしたこともあったほど人気は高い。
暗殺事件は、韓国の内情にも影響を及ぼしそうだ。ジャーナリストの室谷克実氏はこう話す。
「韓国の保守派にとっては『恐ろしい北』の確認であり、従北派に対する最大の巻き返し材料になる。保守系紙の朝鮮日報や東亜日報が巻き返し材料として報道すれば、従北派はネットで『得をしたのは朴槿恵だから、これは韓国の情報機関による殺害に間違いない』といった陰謀論を展開しています」
皮肉にも暗殺事件で、「金王朝の政権基盤は強くなった」と言うのは、国際政治学者の藤井厳喜氏である。
「年度中に選ばれる次期韓国大統領の候補者は『親北』ばかり。韓国の若者の中には、南北統一で核武装国になれると喜ぶ者もおり、南北の距離は今後4年で急接近するかもしれません。正男氏の暗殺は日本にもいずれ影響を及ぼすでしょう」
「北朝鮮vs政権の代わった米国と中国」という構造の中、本人のあずかり知らぬところで急上昇してしまった「金正男」の価値。ネット上で「まさお」の愛称で親しまれた、「権力者の愛息」の死の真相が明らかになる日は来るのだろうか──。