WBCで大ブレイクした小林誠司の”ラッキーボーイ”ぶりを振り返る (2/2ページ)
■小林のシーズン打率は2割台前半
小林のプロでの3年間のシーズン打率は2014年が.255、2015年が.226、昨季が.204。それがこのWBCでは通算打率.444と大爆発を見せた。
ただ、中国戦で放ったレフトスタンドへの2ランのような会心の当たりもあったが、大半は内野の間をゴロで抜けていくようなシングルヒットだ。
また、犠打を2球失敗し、やむなく強攻策に出た末に安打が飛び出したり、ギリギリのタイミングの内野安打でオーバーランして一、二塁間に挟まれそうになったところ、ホームを狙って飛び出した三塁走者にボールが送られオールセーフになったりと、結果的にチャンスが広がるようなシーンが随所に見られた。まさしくラッキーボーイだった。
小久保監督も小林の強運ぶりは認識しており、だからこそ、2次ラウンドのキューバ戦の8回裏、1死一、三塁の場面で、小林に代打を出すのを迷った。それでも、思い切って選択した「代打・内川」が成功したのは、小林の強運が伝播したのかもしれない。
■アメリカでも強運は続くか?
2次ラウンドで1位だった侍ジャパンは、準決勝でアメリカ、ベネズエラ、ドミニカ、プエルトリコの中で上位2位に入ったチームとドジャースタジアム(アメリカ)で対戦する。どこが勝ち上がってきても強敵だが、ラッキーボーイ・小林の強運ぶりは続くのか?
注目の準決勝は、日本時間で3月22日(水)、朝10時プレイボール予定だ。
文=藤山剣(ふじやま・けん)