「ここはお前みたいなのが来る場所じゃないんだよ！　帰れ！　ブース、ブース、ブース！」

　寒くなり始めた昨年の秋、六本木の会員制バーに、無慈悲なコールが飛び交った。声の主は、20人ほど美女が立ち並ぶ中、ソファ席にどんと座る男たち──『るろうに剣心』や『何者』を主演で演じる、実力派俳優と名高い佐藤健（28）と人気アイドルグループ・NEWSのメンバー手越祐也（29）だ。

　その場に参加した女性が語る。

「この日は、『有名な俳優さんと飲める』ということで、キレイめの女の子たちが集められました。みんな精一杯のオシャレをして。そしてふたりが登場した途端、場がすごく盛り上がりました」

　ところが酒が進むにつれ、事態が一変する出来事が起きた。

「少し酔った佐藤さんが、いきなりひとりの女の子に絡み始めました。『ここはお前みたいなのが来る場所じゃないんだよ！』と。そこから、『帰れ、ブス！　ブース！　帰れ！』といいながら同席していたみんなに手拍子を求め、ほぼ全員が笑いながら手拍子とコールをしました。当然その女の子はボロボロに泣いて、店を後にしました」（前同）

　人気俳優とはいえ、品格を著しく欠く行為である。だがしかし、会はそれだけでは終わらなかった。

■あの山本裕典も店を出す芸能人ご用達ビル

「ゲームをすることになり、それに負けた女性が1枚ずつ服を脱いでいく、まるで野球拳のようなことが始まりました。私も場に合わせて笑ってはいましたが、自分が当たらないかととても怖かったです」（前出・女性）

　実はこのバーが入るビルはほとんどの店が会員制となっていて、タレントも多く出入りしている。今月事務所との契約を打ち切られたと報道された俳優・山本裕典（29）が経営するバーも入っている。

　芸能事務所関係者が語る。

「山本は女性関係が激しすぎて、事務所ももう手に負えないと、契約を打ち切ったようです。本人もそれが分かっていたからなのか、はたまた遊び仲間からの支援があったからなのか、昨年、タレント御用達の厳重な会員制の店をこのビルにオープンさせたのです」

　羽目を外しすぎてクビになった山本裕典の二の舞にならないとも限らない佐藤と手越のこの振る舞い。いつまで見逃してもらえるものなのか。

文・真田栄太郎（さなだ・えいたろう）

※1978年神奈川県出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ダークサイドリポート』（ワニマガジン社）、『週刊宝島』（宝島社）、『Hot Dog Press』（講談社）などに寄稿。現在は週刊誌の記者・編集者として事件、芸能取材に奔走する