星野源の人気にはやくも陰り?『逃げ恥』後の初仕事が”絶不調”
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逃げるは恥だが役に立つ
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星野源
今やまさに“我が世の春”を謳歌している人物がいる。それが星野源(36)だ。歌手としてはライブチケットも即完売。最近上梓したエッセイ集『いのちの車窓から』(株式会社KADOKAWA)は異例の初版12万部でスタートするなど、「時の人」となっている。
だが、そんな星野の人気をもってしても、当初の期待値を完全に下回ってしまったのが、声優初挑戦のアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』だ。社会現象となったドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)の後の本格的な「出演作」なだけに注目されていたのだが、なんと映画館がガラガラだというのである。
「彼が声優をするというので先週日曜日の夜、千葉の映画館に観に行ったのですが、座席数220のところが、50席ほどしか埋まっていませんでした。金曜日にネット予約した時は私たち二人のほかは、2席しか埋まってなくて、『源ちゃん大丈夫かな?』なんて話していました」(女性ファン)
■ベストセラー×人気俳優の効果もナシ!?
そのまさかの不人気ぶりが数字にも表れている。公開初週の動員ランキングはなんと7位。3日間では動員9万4000人、興収1億3800万円と伸びが悪いのだ。
「120スクリーンという中規模程度の公開なので健闘しているという見方もできますが、どの観賞レビューのサイトを見ても評価は一様に低い。また個人的にも、アニメの作風への違和感や、持って回ったようなストーリー、浅すぎる人物描写など、“今どき”ではない気がします。ようは客を選ぶ映画です。まあ、どれも同じような世界観の恋愛映画しかない邦画の中にあっては、こういう作品があってもいいとは思いますが」(エンタメ雑誌ライター)
この『夜は短し~』は、小説家・森見登美彦(38)著作の累計130万部を超えるベストセラーで、山本周五郎賞、本屋大賞(2位)などを受賞し注目を集めたラブコメディ。大学の後輩である「黒髪の乙女」に想いを 寄せる「先輩」が、彼女の目に留まろうと日々奮闘するという物語で、星野はその先輩を演じている。
「手がけた監督は直筆の手紙を書いてまで星野を口説き落とした」というが、この仕事は『逃げ恥』後のキャリアとしてふさわしかったのだろうか。また星野本人としてはこの出演をどう思っているのだろうか。いずれにしてもこの『夜短』、今後の巻き返しを期待したいところだ。
- 文・海保真一(かいほ・しんいち)
- ※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。