「お笑いビッグ3」男も惚れる“神対応”

日刊大衆

「お笑いビッグ3」男も惚れる“神対応”

 芸能界のトップにまで上り詰めたのには理由があった。国民の誰もに好かれる三大芸能人の知られざる逸話集――。

 今も、テレビ界で大きな存在感を示す、ビートたけし(70)、明石家さんま(61)、タモリ(71)の「お笑いBIG3」。彼らが30年以上もトップに君臨する秘密は、テレビに映らないところで見せる、男惚れする素顔にあるのかもしれない。

 まずはたけしだが、弟子である『たけし軍団』の面々が、師匠に心酔しているのは周知の通り。桐畑トールとともに『ほたるゲンジ』という漫才コンビを組む無法松が昨年、明かした、こんなエピソードを紹介しよう。

 実は無法松は一度は、たけし映画の主役に抜擢されることが内定しながら、直前になって「今回はなしだ」と白紙になったことがある。ガックリきたものの、その後、付き人としてゴルフの打ちっ放しに同行したとき、たけしから、こんなサプライズを受けたという。

 いつもの通り、打ちっ放しに併設されたレストランで休憩した、たけし。その間、師匠の帰り支度を整えるのは、弟子の無法松の仕事だ。さて、無事にたけしは車に乗り込み、無法松は師匠を見送ろうと車の傍らに立っていたが、その日は、なかなか発進しない。いぶかしむ無法松に、たけしは窓から顔を覗かせて、こう言ったという。

「あのさ、お茶飲んでたレストランによぉ、ちょっとオレ、忘れ物したから。あれ、預かっといてくれ」

 車が発進したのを見送り、無法松がレストランに戻ると、なんと、そこには、その店で一番高い高級ステーキが用意されており、その横には映画の台本が置いてあったという。慌ててページをめくると、台本は無法松が出演する筋に書き直されていた。そのうえ、たけしの直筆で「悪かったな、漫才師役だ。頼むぞ無法松」と書いてあったのだ。

「無法松は泣きながら、そのステーキを食べたとか。弟子への愛情の深さは有名で、かつてはラッシャー板前の結婚披露宴で、“うちの軍団はバカばっかりだが、時には実の子よりもかわいいと思うことがある”と祝辞を述べ、出席していた軍団全員を号泣させたこともありますね」(テレビ誌記者)

 そのお笑い愛で、たけしは若い芸人全体をも包み込んでいるのだ。「今でも、修行時代から通っていた浅草のくじら料理店『捕鯨船』に定期的に顔を出しては、“食えない芸人が来るから、来たら飲ませてやって”と、数十万円をポンと置いて帰るそうです」(お笑い関係者)

 本誌のレギュラーコメンテーターのお笑い芸人・ユリオカ超特Q氏も、そんなたけしの温かさに触れた一人だという。「かつて深夜に放送されていた『北野タレント名鑑』(フジテレビ系)に、僕が出演することになったときのことです」(ユリオカ氏)

 実はユリオカ氏は、それより以前、自分の師匠の大竹まことが、たけしと共演する『TVタックル』(テレビ朝日系)の収録の際、何度もスタジオまで、自分の師匠について行っていたのだという。その当時、ユリオカ氏から見て、たけしは雲の上の大スター。言葉を交わすどころか、目を合わせたこともなかった。

「でも、『~タレント名鑑』の収録前に、ご挨拶に伺ったら、たけしさんは“おぉ、久しぶり。いつも、おか持ちみたいな顔していたな”と、ちゃんと覚えててくれたんです。本当に驚いたし、うれしかったです」(前同)

 そんな、後輩たちにも気配りするたけしに対して、さんまは、「そのストイックなまでの“お笑い求道精神”がカッコいい」と評価されている。最近では、4月10日に放送された、元SMAP(スマップ)の木村拓哉との特別番組『さんタク』(フジテレビ系)では、こんなひと幕が。番組内の企画で、木村がさんまの一日付き人になった際、移動中の車内で語られた言葉だ。

 さんまは現在も、「ずっと自分で運転し、一人で移動している」という。その理由を、こう語ったのだ。「マネージャーがおらんと、いろんな人や出来事に自分で対応せなアカンやろ。イヤなこともあるけど、面白いことがあったりすんねん。停車中に、隣にものすごいかわいい女の子がおると、ガラス越しに口パクで“電話番号教えてくれ”と言うたりしてな。でも、青信号になったら、向こうがバーッと行ってしもうて、哀しい失恋になったりとか、あるやんか」

 運転手やマネージャーがいると、笑いのネタにあふれた日常に接することができなくなる。その姿勢は見事のひと言。また、4月8日に行われた、脚本家・三谷幸喜のトークショーで披露された、さんまとのエピソードからも学ぶことは多い。

「三谷さんが、監督&脚本を務めたコメディ映画『ギャラクシー街道』が酷評されて、悩んでいたときのこと。さんまさんが以前、“お客の笑いと自分の笑いが、いつか一致しなくなったときの不安がある”と言っていたのを思い出したそうです」(トークショーの参加者)

 たまらずLINEで、さんまに相談したところ、返って来たのは、「さんまさんの顔のスタンプ“爆笑”“爆笑”“爆笑”だったそうです(笑)」 三谷にしたらバカにされた気分にもなったが、逆に救いになったのだとか。

 似たようなエピソードを持っているのは、お笑い芸人の陣内智則。「かつて藤原紀香との離婚が決まり、落ち込みながら、さんまに報告のメールをしたところ、さんまからの返信は、〈そんなことより、俺、おもろい?〉の一文だったそうです」(放送作家)

 さんまは、「追い詰められたときには、追い詰められたときなりのギャグいうものがあるんですわ。人間、どんなに沈んでいても笑うんです。葬式の日でも、絶対、笑えるんですわ。すごいことですよ。でもホント」と話したことがある。彼らに伝えたかったのは、まさにこの精神だったのかも!?

 BIG3最年長のタモリも、ここへきてクールな格好よさが、ますます際立ってきている。記憶に新しいのは、昨年末、『SMAP×SMAP』(フジ系)の人気コーナー「ビストロスマップ」に最終回のゲストとして出演したときのことだろう。

「2チームに分かれての料理対決で、勝者を決めるのが恒例となっていますが、タモリは、“最終回だから、判定はいいでしょ。人生で判定なんか、どうでもいいことだ”と決着をつけなかったんです。この言葉の裏には、年内で解散が決まっていたSMAPの各メンバーへの是非で二分していたマスコミやファンへのメッセージが、あったのではないでしょうか」(前出のテレビ誌記者)

 このときの、こんな発言も、解散の悲しみに沈むSMAPファンから、「救われた」と絶賛されている。「友達なんかいらないって。オレ、あの歌が大嫌いなんだよ、小学校に入ったら、“ともだち100人できるかな”って。そんなことで人生決めんじゃないよ。今、どんどん友達減らしていっているんだ」

 では、「やる気のあるやつは去れ!」という名言でも知られるタモリが目指す人生とは、どんなものか。オリエンタルラジオの中田敦彦が、4年半務めた『笑っていいとも!』のレギュラーを卒業する際に、タモリは、こんな発言をしたという。

「この前、とても大きな桜の老木を見たんだ。広い田んぼの真ん中に、ギリギリで立っている。でも、桜が満開なんだ。俺はこれから、そういうものになりたい」

 本誌記者も、そんな言葉が似合う男になりたい!

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