日テレがフジのいいとこ取り?視聴率三冠王が仕掛ける仁義なき攻勢

デイリーニュースオンライン

視聴率低迷が続くフジテレビに打開策はあるのか?
視聴率低迷が続くフジテレビに打開策はあるのか?

 昨年秋に放送された石原さとみ(30)の主演ドラマ、『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ)が、スペシャルドラマとして復活することが発表された。本作は、石原さとみ演じる主人公が出版社の校閲部門にて奮闘する様子を描いたドラマで、全話平均視聴率を12.4%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を記録している。

 日本テレビでは先日、Kinki Kidsが1997年に主演をつとめたドラマ『ぼくらの勇気・未満都市』が、スペシャルドラマとして放送されることが報じられたばかり。また、今月26日には、昨年夏に放送された北川景子(30)主演の『家売るオンナ』のスペシャルの放送も控えているなど、復活放送が目立つ。

 特に『校閲ガール』、『家売るオンナ』は水曜22時の同時刻で放送され、どちらも高い視聴率を記録した。さらに『家売るオンナ』の前に放送された、嵐の大野智(36)が主演した『世界一難しい恋』も同クールでは高視聴率を獲得。先日発表された「第20回日刊スポーツ・ドラマグランプリ」では、大野が本作で主演男優賞を受賞している。こうしたヒット作に恵まれたことが、現在のスペシャルドラマの連発につながっていると指摘されている。

「しかし、今年に入って日本テレビの同時間帯ドラマ枠は失速気味。久しぶりの連続ドラマ復帰となった吉高由里子(28)の主演作『東京タラレバ娘』も視聴率は奮わず、現在放送中の沢尻エリカ(31)主演の『母になる』は二桁にさえ届かない。全日・ゴールデン・プライムの視聴率三冠王を維持するためにも、過去のヒット作に頼らざるを得ないのが実情でしょう」(スポーツ紙記者)

 このような状態では、『世界一難しい恋』のスペシャルドラマの制作が決定するのも、時間の問題なのかもしれない。ただ、こうしたヒットドラマの続編製作は、視聴率低迷に苦しむフジテレビがかつて得意とするものだった。

■三冠王・日テレが低迷フジの手法をアレンジ?

「このやり方は日テレのライバル局であるフジテレビのやり方を踏襲したものでしょう。フジテレビでは、夏から山下智久(32)主演の『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の第3シリーズが月9ドラマ枠で放送します。視聴率にあえぐ月9ですが、過去の高視聴率ドラマの続編で巻き返しを図ろうとしています。日テレが続編ではなく単発のスペシャルにしたのは、話がダレてしまい『続編になってつまらなくなった』という評価を避けたるためにとった安全策といったところでしょうね」(前出・記者)

 日本テレビとフジテレビはこれまでも、視聴率や番組制作において火花を散らしてきた。特にこの対決の構図は、朝の情報番組においても長年見られている。

「フジの『めざましテレビ』と日テレの『ZIP!』は、視聴率対決が終わりを見せません。そもそも『ZIP!』は、絶頂期にあった『めざましテレビ』のスタイルを意識して作られたものとも言われています。『ZIP!』が優勢になった時期もありましたが、今年4月には再び『めざましテレビ』が巻き返しています。こうした日テレの“フジテレビのいいとこどり”は、徐々にドラマにおいても浸透してきているようです」(前同)

 かつてライバル局同士だったものの、現在では視聴率で圧倒的な差が開いている両局。日テレの情け容赦ない攻勢はまだまだ続きそうだ。

文・真田栄太郎(さなだ・えいたろう)
※1978年神奈川県出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ダークサイドリポート』(ワニマガジン社)、『週刊宝島』(宝島社)、『Hot Dog Press』(講談社)などに寄稿。現在は週刊誌の記者・編集者として事件、芸能取材に奔走する
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