クレーマーの声を紹介するな?アキラ100%へ苦言のBPOに大ブーイング

デイリーニュースオンライン

Photo by halii_(写真はイメージです)
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 放送倫理・番組向上機構(BPO)がお笑い芸人のアキラ100%(42)の全裸芸に対する視聴者の声を紹介した。しかしその内容を知った一般視聴者から数々のブーイングを浴びている。

■視聴者から大ブーイング「黙ってテレビ消せ」

 お盆一つで股間を隠す芸で人気のアキラ100%。時にお盆をクルクル回したり持ち手を離したりするドキドキのパフォーマンスで『R-1ぐらんぷり2017』(フジテレビ系)優勝を飾り、今年のブレイク芸人の仲間入りを果たした。多忙のあまり、週5のアルバイトも辞めたと明かしている。そんな裸一貫のアキラ100%にBPOから横槍が入った。

 3月には「生放送でこのような芸を放送しても良いのだろうか。万一にも局部が露出したら、公然猥褻などの犯罪になるのではないかと思った。軽犯罪法に該当しないのかとも思った。いずれにしても、裸で芸をするというのは、いじめのツールとして利用されるなど、青少年に悪影響を与えるのではないか」と苦言を呈する意見を紹介。

 4月も「素っ裸にお盆一枚で局部を隠す裸芸をしているが、公共の電波を使って裸芸は問題がないのか。子どもの教育にも悪影響があると考えるので今後、テレビ出演等に出演させないでほしい」とアキラ100%への苦情を掲載した。

 これら苦情の内容が伝わるや、ネット上で「(バラエティ番組は)笑いや娯楽を提供するのが使命」「子供に悪影響だってBPOに苦情を言うとかよく分からん。いつからTVって子供のためだけのものになったの?」「子供への悪影響って英才教育でもしてる親がバラエティを観てるのか? 」「黙ってテレビを消せ」と非難が相次いでいる。

 BPOは、なぜこんなに怒りを買いやすいだろうか。

「BPOは立場上、視聴者から寄せられる“意見”を大事にしている。今までだったらクレーマーのいちゃもんだと片付けられていた声も、律儀に吸い上げている。傍から見ればBPO自体がバラエティの窮屈さを生み出す因子だと捉えられやすい。以前に放送されていた深夜のセクシー番組を考えると番組作りの難しさは隔世の感がある」(テレビ局関係者)

 BPOは過去に、『ZIP!』(日本テレビ系)の料理コーナー「MOCO'Sキッチン」で行う速水もこみち(32)のオリーブオイルの大量使用をめぐるクレームを紹介。速水のファンを中心に物議をかもした。

「バラエティなどに対する意見は傾向的に教育目線のものが多い。下ネタ・イジメ・健康被害を喚起させるネタは今後も標的になるでしょう。一方、巷では漢字学習帳の『うんこ漢字ドリル』(文響社)が大ヒットしている矛盾がある。アキラ100%は苦情を逆手にとって、井手らっきょ(57)のごとく天狗お面や鶴パンツなど安全な見せネタを考えるしかないのかも」(前出・関係者)

 BPOをめぐる批判が日増しに大きくなりつつある中、一部バラエティに動きもある。『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)などは、過激ネタをインターネットへ移行して展開。一部タレントも『AbemaTV』でレギュラー番組を抱えるようになった。今後はバラエティ番組もBPOの圧力を避けて通るか受け止めるか、難しい選択を迫られそうだ。

文・佐々木浩司(ささき・こうじ)
※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。
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