侍ジャパン 松井秀喜監督、清宮幸太郎代表入りビッグ構想 (2/2ページ)

週刊実話

'06年、夏の甲子園大会後、12球団スカウトは国際大会に招集された斎藤佑樹の説得には失敗しましたがね」(球界関係者)

 清宮が将来についてハッキリと明言したのは1回だけ。「東京五輪に出たい」との夢だ。野球・ソフトボールは、プロ、アマチュアの協力体制によって、東京五輪での追加競技の当確を勝ち取った。次の侍ジャパン監督は、「東京五輪の指揮官」とも位置づけられているが、7日に開かれた強化委員会では、候補者を絞り込むことはできなかった。
 「決まらなかった理由? この委員会がプロ・アマ合同で組織されていますからね。アマチュア側の意見も聞き入れなければなりませんし、プロ側の意向だけを通すわけにもいきません。一応、強化本部長を置くことは決定しました」(同)

 同委員会は、事実上のゼネラルマネージャーとなる強化本部長を「代表監督よりも先に決めること」を確認した。今後、代表選手の選考は監督ではなく、強化本部長がイニシアチブを握っていく体制となる。
 「この新体制が候補者の原辰徳氏に二の足を踏ませたようです。原氏は巨人監督時代、GMと衝突していましたので」(ベテラン記者)

 他にも候補者の名前は出ているが、決定打がない。中畑清氏はアテネ五輪でミソを付けている。栗山英樹氏は日ハム指揮官としての“今後”が不透明で、「兼任の可能性」が懸念されたという。落合博満氏もいるが、先の委員会でプロ側出席者だった井原敦氏(NPB事務局長)は会合後、「経験と世代交代の両論があった」と、打ち明けた。
 委員会の出席者が内情を明かす。
 「もう、井原さんと全日本野球協会理事・山中正竹氏の2人に決めてもらうしかない。出席者が10人いれば、最低でも3人の候補者が出て、意見がまとまらない」

 アマ側は東京五輪の代表チームに「アマチュア選抜枠を確保してくれ」と要望している。ともにロビー活動を行ったプロ側も「今後も友好関係を」と考えており、この要望を受け入れるつもりだ。
 「松井秀喜氏なら、アマ側も納得するはず。最低でも打撃コーチで入閣させたい。五輪を戦うのはメジャー中継を見て育った世代ですからね」(前出・球界関係者)

 井原局長は「7月末まで」と監督選出の目処を語っている。松井氏は自身が代表を務める組織のイベントに出席するため、6月下旬に帰国する。日程的に、「松井氏に交渉して最終判断」というのは可能だ。
 「清宮がアマ枠で五輪チーム入りすれば、“新旧怪物”のツーショットが実現します。プロ・アマ友好の象徴ともなるはず」(同)

 現場スカウトたちは、新代表監督の意向を聞き、カナダで清宮の『進路』を確かめるつもりだ。
 とにかく、プロ・アマ友好もけっこうだが、大事な“怪物”の将来を政治的な厄介事に巻き込んではならない。

「侍ジャパン 松井秀喜監督、清宮幸太郎代表入りビッグ構想」のページです。デイリーニュースオンラインは、スポーツなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る