怪物・清宮「最後の夏」を阻む意外な盲点 (2/2ページ)

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「清宮以外、全員が投げることも…」

 和泉実監督は大会前、マスコミ陣にそう話している。捕手にコンバートされた野村も6月中に投球練習を行っていた。早実の弱点が投手力であることは指摘されていたが、「大丈夫か?」の声はライバル校からも聞かれた。

 新エース・雪山は、たしかに真っ直ぐも速い。スライダー系の変化球でストライクが取れずにカウントを悪くし苦しんでいた場面もあった。しかし、南平打線は試合中盤までヒット数で早実を上回っていた。清宮の一発で先制しても、試合主導権をとることはできず、共同インタビューで笑顔が見られてなかったのは、こうした試合展開に一抹の不安を持ったからではないだろうか。

 日大三、東海大菅生、国士館などの強豪・ライバル校は、組み合わせ抽選会の結果、決勝戦まで決勝戦までぶつからないことになった。このクジ運の強さからしても、清宮の「持って生まれたスター性」と「強運さ」を感じる。怪物のバットはまだ試運転状態。本調子となる西東京大会決勝、甲子園本番へと勝ち上がることができればいいのだが…。

(スポーツライター・美山和也)
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