天才テリー伊藤対談「山本美優」(1)絶妙の機会だった総合格闘技の誘い

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天才テリー伊藤対談「山本美優」(1)絶妙の機会だった総合格闘技の誘い

●ゲスト:山本美憂(やまもと・みゆう) 1974年、神奈川県生まれ。ミュンヘン五輪レスリング代表だった父・山本郁榮氏により小学生の頃から弟の山本“KID”徳郁、妹の山本聖子とともにレスリングを教えられる。87年、13歳の時に第1回全日本女子選手権優勝。その後、同選手権を4連覇。91年、17歳で世界選手権に初出場し、史上最年少優勝。94年、95年と同選手権を連覇。95年、一度目の結婚を機に現役を引退。2016年、リオ五輪出場の道が閉ざされたあと、総合格闘技への参戦を表明。同年9月、「RIZIN FIGHTINGWORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント 開幕戦」で公式戦デビュー。7月30日(日)開催の「RIZIN FIGHTINGWORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント 1st ROUND -夏の陣-」(さいたまスーパーアリーナ)でキャシー・ロブ選手との対戦が予定されている。現在は3人の子供を持つシングルマザーで、長男は総合格闘家の山本アーセン。初写真集「Queen」(光文社)が好評発売中。

 17歳で初出場したレスリング世界選手権において史上最年少で優勝を飾り、以後も数々の大会で活躍してきた山本美憂。最近では総合格闘技へも参戦、さらに初写真集ではヌードも披露するなど、その活動をさらに拡大。天才テリーも、その強さと魅力にすっかりKOされた!?

山本 弟のKID(山本“KID”徳郁)がテリーさんの大ファンなんです。ファッションも好きなので「今度、ぜひ一緒に買い物に行きましょう、と絶対伝えるように!」と言われて来ました(笑)。

テリー アハハハ! 行きましょう、よろしく伝えといてください。KIDさん、今どこに住んでるんだっけ。

山本 沖縄です。最近ジム(クレイジービー糸満)をオープンしたので。

テリー 美憂さんも、そこでトレーニングしてるの?

山本 はい、KIDの指導を受けてます。ものすごく怖い鬼コーチで、今では姉弟という気が全然しないです(苦笑)。

テリー そりゃ大変だ(笑)。美憂さんは、もうすぐ開催される格闘イベント「RIZIN」に参戦するけど、レスリングから総合格闘技に転向したのは昨年だったよね。41歳での新しい挑戦、どんな思いがありましたか?

山本 よく「すごい決断をしたね」とか言われるんですけど、あんまり深く考えるタイプじゃないので。けっこう気楽な感じで「大丈夫でしょう」と思ってたんですよね。その時もオリンピックを目指して、レスリングは現役で続けていましたし。

テリー なるほどね。

山本 でも実際に始めてみたら、レスリングとは完全に別物ですね。

テリー オリンピックを目指してたっていうのは、昨年のリオ五輪?

山本 そうです。年齢も年齢だし、普通のことをやっていたら他の選手に絶対追いつかないと思って、いろいろ調べたら北アメリカのトレーニング技術が進んでいることがわかって、6年ぐらい前からカナダに拠点を移してたんです。それでカナダの国籍を取得しまして‥‥。

テリー あっ、それ、カンボジア国籍の猫ひろしと同じパターンだね。

山本 そうなんですよ。でも、結局(カナダの)レスリング協会が「ギリギリだからダメ」という結論を出して、予選に出る権利をくれなかったんです。

テリー うーん、何でそうなっちゃったんだろう?

山本 「ルール上」とか、いろいろ言われたんですけど、本当のところはよくわからない。移民局や、アスリート専門の弁護士の方からも協会に働きかけてもらったんですけど、結局はオリンピック開催のギリギリまで、そのゴタゴタを引きずってしまいました。

テリー そうなると、もう練習どころじゃないね。

山本 はい。私も代表候補の選手たちのチームに参加して練習をしてたから、「もうこれ以上、迷惑をかけられないな」と思ってあきらめたんです。

テリー そこまでやったのに、悔しいよな。もう泣いちゃったでしょう。

山本 泣きはしなかったですけど、子供たちも応援してくれていたので、残念でしたね。でも、ここまで頑張ったことは絶対にムダにならない、と自分に言い聞かせていて、そんな時に「RIZIN」のお話をいただいたんです。

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