昭和にあった「秘境」という男のロマン (2/2ページ)

まいじつ

当時の少年漫画雑誌が、科学万能の未来社会を提示する一方で、このような土着的で猟奇的な風俗を特集していたことは興味深い。子供たちにとっては、宇宙も秘境も冒険心をくすぐるということでは同じだったのかもしれない。

こちらは『週刊少年キング』(少年画報社=1968年12月15日号)の特集記事。見るからに恐ろしい形相で、もう完全にプレデターのような扱いだ。

目を食べると知恵が付く、脳を食べると勇気が湧く、じん臓を食べると楽しくなる…。カニバリズムを知らない子供にはショッキングな記事。

《食人種の人間料理法》はコミカルに描かれていて、現在では少し悪のりが過ぎるように感じる。おおらかな時代であった(『週刊少年キング』=1968年5月5日号より)。

いまや秘境は、タレントがテレビ番組の企画で取材に行く場所になってしまったが、当時は宇宙に匹敵する謎と好奇に溢れた場所だったのだろう。

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