【プロ野球】サブロー、里崎智也、小宮山悟、諸積兼司。井口資仁の引退で思い出す、ロッテ引退選手の粋な去り際 (2/2ページ)
■小宮山は史上最年長セーブ、諸積最後のヘッドスライディング
2009年10月6日の楽天戦。この試合はホーム最終戦となり、試合後にはこのシーズン限りで退任するバレンタイン監督と引退を表明した小宮山悟のセレモニーが予定されていた。
雨が降り続くなかでの試合はロッテの3点リードで9回表2死に。この場面で小宮山がマウンドへ上がり、現役最後の登板を迎えた。代打・セギノールに投じた初球、大きな飛球となった打球はライトスタンド手前で失速し、ライトフライとなり試合終了。小宮山はわずか1球で、史上最年長セーブ記録(当時)を更新した。試合後の引退セレモニーでは恩人であるバレンタイン監督に感謝の言葉を伝えた。
2006年、ガッツ溢れるプレーでファンを魅了した諸積兼司が引退を表明する。「モロ」の愛称で親しまれた諸積だったが、雨天中止の際にベース付近を覆うブルーシートにヘッドスライディングするパフォーマンスは、雨天中止時の千葉マリンスタジアム名物だった。
9月24日の引退試合では、試合後の引退セレモニーが終わり、諸積が場内一周するとホームベース付近には水が撒かれたブルーシートが設置された。引退試合当日は晴れていたが「雨のヘッドスライディング」が行われることとなったのだ。一塁、二塁とヘッドスライディングし、最後は二塁からホームに向かってヘッドスライディング。その愛されるキャラクターで最後までファンを沸かせた。
文=武山智史(たけやま・さとし)