SMAP分裂組の3人に寛大な措置?レギュラー番組継続のウラにある”巧妙な計算”
元SMAPの香取慎吾(40)、稲垣吾郎(43)、草なぎ剛(43)の3人がジャニーズ事務所から退社する9月8日が迫ってきた。同事務所はすでに8日をもって3人のウェブサイトを閉鎖することを発表し、粛々と退社に向けた準備が進められている。3人は現在も変わらずにレギュラー番組に出演しており、一時は芸能界が大荒れになると思われた独立劇だったが、意外すぎるほどの平穏さだ。だが、これにはジャニーズ側の巧妙な「計算」があるという。
■異例中の異例?ジャニーズの「寛大な措置」のウラ事情
当初は「レギュラー全消滅」「最低でも2年間は干される」などとウワサされていた3人の独立劇。だが、稲垣は『ゴロウ・デラックス』(TBS系)、草なぎは『「ぷっ」すま』(テレビ朝日系)、香取は『おじゃMAP!!』(フジテレビ系)と独立後もレギュラー番組が継続することが決定した。
香取が長年MCを務めた『SmaSTATION!!』(テレビ朝日系)は9月いっぱいで終了するが、「レギュラー全消滅」とならなかったのは極めて異例の措置。最小限のダメージでジャニーズ事務所からの独立を成功させた超レアケースとなりそうだ。
「SMAP解散騒動で『ブラック事務所』などと批判が殺到し、ジャニーズ事務所はイメージが失墜。さらなる世間の批判を招かないために、3人のレギュラー継続を認めたようです。さらに同事務所のジャニー喜多川社長(85)が『どのような立場になろうとも、彼らを想う気持ちに変わりはありません』と声明を発表したことが決定打となり、圧力によって芸能界から追放されるような事態は避けられた」(芸能関係者)
ところが、3人とも独立後の新規の仕事は今のところ一切ナシ。それどころか、マネージメント窓口の連絡先すら不明の状態だ。騒動当初はSMAPの元チーフマネジャー・I女史が興した新事務所にそろって移籍するとみられていたが、その気配もない。どういうことなのか。
■SMAP分裂組の「レギュラー継続」のウラに秘密の交換条件?
「I女史は3人の独立に関して“芸能界のドン”と呼ばれる大手芸能プロのT社長に相談し、T社長は『すぐに合流するのはよくない』と助言したようです。I女史と犬猿の仲でジャニーズ事務所の実権を握ってるM副社長を刺激しないためにも、合流までに1年以上は期間を置くべきという結論になった。また、3人の仕事は継続するレギュラー番組に限られ、新規の活動はI女史と合流するまで自粛。当面は新規オファーを受けられないのでマネジャーによる売り込みはおろか、マネジメントの連絡先すら公表していない。取材申請に限ってはレギュラー番組のスタッフが窓口になりますが、とても国民的人気タレントとは思えない環境になってしまいました」(前出・芸能関係者)
やはり独立の代償は少なからずあるようだが、それでもレギュラー番組の継続は寛大な措置に思える。しかし、それにもジャニーズ事務所の影響が色濃く残ることになるという。
「単にレギュラー継続を認めたわけではなく、ジャニーズ事務所は独立後の3人に“取り分”を求めているといわれ、弁護士同士の話し合いが進められているようです。3人は要求をおおむね了承しているとされ、交換条件によって事務所サイドがレギュラー継続を承諾したようです。ジャニーズ時代に獲得したレギュラー番組ですから、独立後であろうと事務所に“還元”すべきという理屈なのでしょう」(週刊誌記者)
一見すると驚くほど平穏に見えた独立劇だったが、どうやら3人は退社後も鎖につながれたような状態が続きそうな気配。将来的にI女史と合流すれば本格的な活動が可能になりそうだが、そうなれば「I女史憎し」でジャニーズ事務所が牙をむいてくる危険性もある。芸能界の悪しき慣習を打破する独立劇としても注目されていたが、やはり大手事務所からの独立は一筋縄ではいかないようだ。
- 文・橘カイト(たちばな・かいと)
- ※1979年島根県生まれ。編集プロダクションを経て、フリーに。週刊誌などで芸能関係の記事を執筆。また、民俗学などにも精通し、日本のタブーにも数多く取材。主な著書に『真相!禁忌都市伝説』(ミリオン出版)ほか多数。