工藤静香がなぜ二科展に連続入賞?見えてきた入選難易度と”芸能人枠”
本当に才能があるのか、ないのか。歌手でタレントの工藤静香(47)が第102回二科展で入選を果たし、21回連続入選を記録した。しかし近年、芸能タレントの“参入”が相次ぎ、二科展の入選難易度が疑問視されている。工藤が二科展に出品し続ける意味は何なのか?
9月16日に全国ライブツアーをスタートした工藤。おニャン子クラブ時代を経て、1987年にソロデビューして30周年を迎えたベテランは、往年の代表曲を歌って約1200人の観客を沸かせた。しかし、8月30日に発売したアルバム『凛』の初週売上枚数が2950枚とズタボロだ。
そんな工藤は1日、Instagramで二科展に応募した作品を公開。背後にヘビがうごめく中に佇む女性が、両手で口をおさえている。6日に二科展の会場で公開された入選作『礼にあらざれば』の目を隠す女性、耳を塞ぐ女性の絵と合わせて「2枚で一枚の絵画が完成します」とつづっている。工藤の夫である木村拓哉(44)がSMAP解散の憂き目に遭い、自身も同騒動への関与が取り沙汰されただけに、なんとも意味深な作品だ。
■二科展に意味深な作品で入選も……バレた入選の難易度
工藤はこれで、二科展に21回連続入選。2010年には、特選に選出されて話題にもなった。押切もえ(37)も、近年3年連続で入選している。入選を続ける工藤たちは、さぞかし才能あふれる絵描きなのかと思いがちだが、そうとも言い切れないようだ。
「二科展の絵画部では、搬入点数に対して約三分の一、四分の一が入選します。つまり審査基準がゆるい。内情と世間の見方にギャップがあるため、芸能人の“二科展ビジネス”が生まれやすい状況なんです。工藤さんの連続入選記録も、偉業とは言い難い」(報道関係者)
ファンの間でも、工藤らの入選の多さに疑いの声がチラホラ。「芸能人の二科展は、信用しない」「Instagramのセンスの悪さが残念。二科展ってレベル低いの? 芸能人の入選者多いけど」とまるで“芸能人枠”を勘ぐるような意見もある。
もちろん本人たちの趣味の一環ではあるだろうが、一体なぜ二科展に“参入”する芸能人が後を絶たないのか。
「入選が話題になれば、二科展サイドにとってはPRに、芸能人サイドにとっては『アーティストとして才能がある』と演出できます。Win-Winの美味しい関係になることは否めないです。工藤さんの場合、夫が所属するジャニーズなどに箝口令を敷かれている身ですから、創作活動が唯一、思いのはけ口になっているようにも見えます」(前出・報道関係者)
SMAP騒動で非難にさらされた工藤。入選難易度がバレ始めている今、二科展への出品は続けるのか。そして新作で新たな思いをぶつけるのか。工藤の創作活動から目が離せそうにない。
- 文・佐々木浩司(ささき・こうじ)
- ※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。