安室奈美恵と紅白歌合戦にある深い「遺恨」
歌手の安室奈美恵が来年のデビュー記念日である9月16日をもって引退する。
「NHKが紅白歌合戦のオファーをして、大みそかの安室のスケジュールを抑えにかかると思われました。しかし、安室とNHKにあいだには遺恨があり、事はそう簡単に運ばないというのです」(芸能記者)
昨年、リオデジャネイロ五輪をNHKが中継する際のテーマ曲に、安室の『Hero』が採用されたが、昨年末の紅白歌合戦には出場しなかった。
「安室は2003年を最後に紅白歌合戦には出ていません。安室の肩と二の腕に入っているタトゥーを、NHKが問題視したという話もありますし、安室から『紅白に出ても曲の売り上げにつながらない』として丁重に断ったという話もあります。また、安室は完璧なパフォーマンスを求めるので、2、3日間しかリハーサルの時間がない紅白は、アーティストとして避けたいというのが本音なのでしょう。ところが時代も変わり、現在はNHKが安室の関係者に懸命に接近し、現場レベルで出演を交渉、依頼しようとしているようです」(同・記者)
安室は2000年代に入ってから、楽曲が売れなくなって苦戦を強いられた。そして、音楽性にヒップホップやR&Bを取り入れ、いままでとは違った楽曲でイメージチェンジに成功した。
今年の紅白に安室は…?
「このころ、『安室の時代は終わった』と言われながら、テレビへの露出を減らしてストイックにライブパフォーマンスを追及していくようになりました。それが評価されていき、2008年3月に発売されたシングル曲『60s 70s 80s』は、9年3カ月ぶりにオリコン・シングルランキングで首位を獲得しました。このころから“第2の黄金期”が始まっていくのです」(同・記者)
同年発売されたベストアルバムも1カ月で100万枚を突破した。最近では、2015年9月から2016年2月にかけて行われた全国アリーナツアーで約40万人を動員したりと人気の面でも復活したが、NHKの紅白歌合戦には縁がなかった。
「安室は紅白というよりも、地上波テレビに出るつもりがないのです。どうしても安室はサウンドを重厚に作りこみ、ダンスも緻密に練り上げるのでテレビの小さい音量や画面では、その迫力がとても伝えきれません。そこに安室の不満があるようです」(同・記者)
しかし、いまはコンサートのチケットがファンクラブでも手に入らないほど人気となり、世代を超えて愛されてる歌手になった。
「2002年に出演した紅白では露出していたタトゥーですが、2003年には隠して出場しました。そのときにタトゥーを隠す、隠さないで少々いざこざがあったのは事実です。ですが、それよりもヒット曲の有無が紅白では求められますから、やはり安室といえども2004年からは“落選”していたと見た方がいいでしょう」(同・記者)
昨年の末はSMAPが出るかどうかが話題になったが、今年は安室が出場するかどうかに注目が集まりそうだ。