元日本代表主将・菊谷が引退決意。「エディーさんに人生狂わされた」(笑) (4/4ページ)

ラグビーリパブリック

プレミアシップの強豪サラセンズに参加。翌2014-15年シーズンからキヤノンでプロ選手としての生活をスタートさせた。

 その時すでに現役は4年をメドにしようと考え、プロ選手として自分の自由になる時間が増えた分、大学院でコーチングを学び、自らアプローチしてU17日本代表や高校日本代表でFWコーチも担当、フランスへ短期コーチング留学も果たすなど、着実に第2のラグビー人生への準備も進めてきた。

 その一方で、人生を狂わせた張本人からも、2015年ワールドカップ開幕前に当時その人自らが中心になって進められていた日本のスーパーラグビーチームのFWコーチ就任要請もあった。

 当時はまだキヤノンでプロ選手としてのスタートを切って1年目のシーズンを終えたばかり。その状況で現役生活に終止符を打ち、コーチに専念するように要求してくるというのも「エディーさんらしい」逸話ではあるが、3週間の熟考の末、その時点ではまだ現役に未練もあったため、スーパーラグビーチームのコーチになる話は断念。

 それでも、近い将来、指導者としてラグビーに携わっていく覚悟がさらに固まる出来事になった。

 トップリーグ出場150試合目となる7日の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場。菊谷自身はチームに対して「特別なことはしないでほしい」とお願いしているという。

「今シーズンをラストイヤーにすると決めて、残り9試合しかない現役生活のカウントダウンの中でラグビーに集中できているので、150試合というのはあまり重要ではなくなっている」

 前述のとおり、指導者としての勉強も続ける一方、偉大な前任者である箕内元日本代表主将などと一緒にプロ選手が教える新しいラグビーアカデミーを東京・三多摩地区でスタートする準備活動などにも取り組み中。

 プロ選手として「ベスト4に入るために、毎日練習して、ひとつひとつ準備して、週末に臨む」スタイルをあと9節続けた後、第2のラグビー人生にも「笑いながらタックルにいく」ように取り組むはずだ。

(文:出村謙知)
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