韓国がいつの間に窮地に?日本が相手にしなくなった反日国家の成れの果て
公示も過ぎ、世は総選挙一色。あの党がやはり強いとか、この党が失速したとか喧しいが、有権者はメディアに煽られずに落ち着いて投票してもらいたい。何せ今は選挙報道に塗りこめられているが、北朝鮮による核開発やミサイル発射の危機は何も解決していないからだ。
「将来は誰にも分らない。(略)大統領が軍事的選択肢を必要とした場合に、確実に実行できるよう準備を整えておかなくてはならない」
米国陸軍協会の年次大会における、直近のマティス国防長官(67)の発言だ。冷静冷徹な軍人そのもののマティス長官だけに重みがある。米軍は準備を怠っていない。当然、わが国でも選挙がひと段落つけば、再び北朝鮮との対峙が最大の懸案事項となる。
——そんな中、メディアの話題からも我々の意識からも消えつつある国があった。もうお分かりだと思うが、韓国である。
本来は日本、米国とスクラムを組み、最前線で北朝鮮に立ち向かわねばならない韓国。が、一連の北朝鮮危機が始まってからも危機感(注1)が薄く、
「日本は大げさに騒ぎ過ぎ、むしろ北朝鮮を煽っている」
マスコミなどが批判の矛先を日本へ向けてきた。さらに韓国から入って来るニュースが、
<バスに乗せられていた慰安婦像(彩色済み)5体が日本大使館前に集合!>
<平昌冬季五輪の公式HPの世界地図から、日本列島が抹消されていた>
<また韓国人が日本で“わさびテロ”にあった!>
といった、いつもの下らない反日活動ばかり。むろん一部で反発を生み、日本側から抗議したものもあるが、もはや「またやってんの?」と冷笑する空気の方が強かった。それより大事なことが多すぎたのだ。
■韓国がピンチの時に助けるのは誰?
親韓、嫌韓……どちらにしろ近いがゆえに強い愛憎が渦巻いた日韓関係だが、最近は呆韓(韓国に呆れる)、放韓(韓国を放っておく)とでもいうべき新しい感情すら漂っている。
それは米国も同様で……。文在寅・韓国大統領(64)による<北朝鮮へ人道支援9億円を拠出>といった常識を疑う政策もあって、軍同士の連携はともかく(注2)、韓国は米首脳の信頼を失いつつある。北情勢に関してトランプ大統領と安倍晋三首相(63)はすぐに電話で話すが、文在寅大統領は入って来られない(注3)。
「この状況を生んだのは、ひとえに韓国内の反米、反日感情と、北朝鮮への同胞意識。さらに中国からの圧力が強くて、国の立ち位置が定まらないから。実際にTHAAD(米軍の高高度防衛ミサイル)韓国配備の決定以来、中国は韓国冷遇政策を強化。韓国が金融に不安があるなか、中韓通貨スワップの延長を取りやめそうな状況です」(韓国通ジャーナリスト)
法や理性より感情を最優先する国民性、常に強国の間でよろめく不安定さ、何がどう変わろうが変わらない反日。自業自得とはいえ、日本が北朝鮮や国内情勢で頭がいっぱいの間に、韓国は世界で孤立を深めていた。そして日本も、韓国へ関心を失いつつある。減少傾向(注4)が続く(韓国への)旅行者数も、ひとつの表れだろう。
むしろ、このまま適度な距離を取るのが日韓友好にとって最善と思われるが、北朝鮮情勢によっては許されまい。また暫く平穏が続いたとしても、日韓通貨スワップ(注5)の再開を強く求めてくるのは間違いない。日本は対応に迫られるだろう。
「友情とは誰かに小さな親切をしてやり、お返しに大きな親切を期待する契約である」(モンテスキュー)
大きくなくてもいいが、契約を守ってくれたことが無いからなぁ……。
(注1)韓国の危機感…朴槿恵前大統領は北への強い危機感を表明していたが、彼女自身がスキャンダルで追い立てられてウヤムヤになった。
(注2)軍同士の連携…米韓軍は合同演習を続けているが、先ごろ<金正恩斬首計画>が北朝鮮のハッカーによって韓国から流出していたことが明らかになった。
(注3)文在寅大統領…その北朝鮮よりの姿勢を、たびたびトランプ大統領に批判されている。
(注4)減少傾向…一時的な増加はある。
(注5)日韓通貨スワップ…二国間で、金融危機などの際に通貨(主にドル)を融通しあう条約。国際的に弱いウォンを救済する意味合いが強かったが、2015年に韓国からの強い要望で終了している。
著者プロフィール
コンテンツプロデューサー
田中ねぃ
東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ