中性子星の衝突により5度目の重力波を検出、発生源を初めてピンポイントで特定 (3/4ページ)

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image credit:P.S.cowperthwaite/E.Berger/DECam

 

 専門家が観測している距離であれば、最後に起きた衝突は極めて明るいもので、強烈なガンマ線の”火の玉”として観測された。その様子は下の動画で見ることができる。中央の大きく明るい点がNGC 4993銀河で、その少し左上にあるのがGW170817である。

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Changing colour time-lapse from VISTA

 その衝突は太陽と比べてもさほど大きいものではない。1億3000光年で発生し、目で見ることができる。

 しかし先ほどから述べているように、ガンマ線バーストが観測されているのだ。これまでガンマ線バーストは中性子星に起因するのではないかと疑われてきた。

 今、LIGOとVirgoが素晴らしいデータをもたらし、我々はその答えを得ることができた。重力波によって合体した天体は中性子星に相当する質量があり、ガンマ線がそれはブラックホールではないことを告げている(ブラックホールなら光を放たないと予測されるため)。

 さらに、またもやアインシュタインが1915年に発表した予言が正しかったことも証明された。重力波の速度が光と同じことを実証しているからだ。

 今後数週間から数ヶ月、専門家はキロノヴァの詳細を探るため、衝突の観測を続けることになる。衝突で残された物質はまだ明るく輝きながら宇宙空間を広まっている。詳細が明らかになれば、いずれ論文として発表されることだろう。まだまだ研究すべきことはたくさんある。
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