自然災害・疫病・人為ミス・小惑星など、かつて地球を危機に陥れた12の事象 (2/7ページ)

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 ちょうど第一次世界大戦勃発後のことであり、まずヨーロッパで流行すると、次いで感染した帰還兵によって米国とアジアの一部に広まった。犠牲者の多くは若く、感染がなければ健康な人たちであった。

 当時有効な治療法はなく、その影響で米国国民の平均寿命が10年縮まるほどだった。後の研究によれば、スペイン風邪はインフルエンザの特に強力な株で、肺に感染し、重度の肺炎を引き起こすことが判明している。・ペストの流行(1346年から1351年)


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 文明史上最悪級の疫病の流行だった。推定では1346年から1351年にかけておよそ2億人が命を落としており、地球上の人口を大幅に減少させた。

 原因については諸説あるが、商人によってユーラシアからヨーロッパまで広まっていたクマネズミのノミが媒介したと考えられることが多い。その症状について正確な記述は少ないが、鼠蹊部や首のリンパ節が腫れ、高熱が発生したと伝えられている。大流行した恐怖の5年間、ヨーロッパはパニックに陥り、医者ですら患者の診察を拒んだという。・タンボラ山の噴火(1815年)


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 1815年4月、インドネシアのタンボラ山の噴火によって”夏のない年”が始まった。記録史上最大の噴火で、数秒のうちに71,000人が死亡し、さらに噴火の影響で異常気象が発生した。

 世界中で多くの餓死者を出した19世紀の深刻な飢饉はこの噴火が直接の原因である。火山爆発指数(VEI)では7を記録。1883年のクラカタウの噴火は6とされているが、それですら64キロ先にいた船乗りの鼓膜を破り、4800キロ先まで音が響いたという。
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