一人暮らしの家賃相場はどのくらい? 引越し前に知っておきたい知識

学生の窓口

一人暮らしの家賃相場

一人暮らしをしている人、とくに大学生や専門学生の家賃の相場が気になるという人は多いでしょう。これから引越しをする方はお部屋選びにも大きく関わってきますよね。間取りや広さだけでなく、通学時間も関係してくる在学中の住まい。学生生活でも重要なポイントになる家賃の相場を解説します。

■首都圏VS地方で違う一人暮らしのポイントと家賃相場

学生向けのアパートやマンションの家賃の相場はいくらでしょうか。一般の賃貸でも首都圏と首都圏近郊、地方では家賃が異なるのと同じように、学生向け物件も家賃が変わります。また、通学している大学や、エリアによっても変動があります。

物件選びの際にもっとも重視するのが駅からの距離。以前は通学時間が長くてもいいと考えられていた通学時間が年々短くなり、今では14分~25分以内での通学を希望している人が多くなりました。

首都圏の場合は、駅に近く便利であることを考えると、家賃は高くなってしまう傾向にあるようです。しかし、首都圏以外の地域や地方の場合には、大学周辺にスーパーなどが揃っていることも多くあります。そのため、家賃も首都圏よりも低く、便利さを求めなくてもある程度賄えるようです。

■首都圏の家賃相場は?
一人暮らしでも「住まいに選びになにを優先するか」で、家賃が大きく変わってきます。たとえば、首都圏の大学に通学する大学生は、「学業に集中する」、「交通費や時間を節約するためにも大学に近い場所がいい」など、集中できる環境づくりのための賃貸物件を見つけているようです。

◎大学生:5万6500円~6万2000円
首都圏、とくに東京を中心にリサーチされたアンケートによると、大学生が住む賃貸物件の家賃の相場は 5万6500円。少し高めに感じるかもしれません。この相場の背景には、通勤時間や一番のポイントになっているようです。首都圏の中でも、23区の中心であれば6万2000円ぐらいまで相場がひきあげられます。

学業に集中することを考えた距離で、通学できることを考えているようで、住宅設備や築年数が古くても、短時間で通学できるほうがよいという人が増えています。

間取りを聞いてみると、大学生の相場では「1R(ワンルーム)」や「1K(ワンルーム+キッチン)」が圧倒的に多いようです。大学までの通学距離が短く、通学時間が25分未満にすると、5万6500円~6万2000円というこの相場が理解できるかもしれません。

◎男性と女性でも相場は3800円~4300円くらい違う
男性の一人暮らしの場合、立地条件が優先されるので、男性 5万4800円~5万9700円この相場になります。大学にも近いことや周辺にスーパーやコンビニがあることなどの便利さも大切なようです。もちろん、23区のほうが高くなりがちですが、1階部分の住まいや人目を気にしないで生活することもできるのかもしれません。

それに対し、女性の場合は 5万8600円~6万4000円とされています。女性の場合は安全性が大事ですから、2階以上で部屋の周辺の環境がいい部屋を優先しているようです。そのため、一人暮らしの男性との相場の価格差が、3800円~4300円となっているのかもしれません。

さらに、女性の場合は首都圏や都心部での一人暮らしや治安を考えると、ドアや建物のセキュリティ対策も考慮すべきポイントです。

首都圏以外の家賃相場は
■首都圏以外の家賃相場は?

毎月の生活費のほとんどを占める「家賃」や「管理費」。これは、首都圏でなくても変わりません。首都圏と比較するとどのくらいの相場の違いがあるのか、チェックしてみましょう。

◎大学生:4万7800円~5万9100円
首都圏の一人暮らしの学生さんの家賃相場が、5万6500円~6万2000円になっているのと異なり、首都圏周辺は、5万1500円~5万9100円となっています。さらに、地方の大学に通う大学生の相場は、4万7800円~5万2900円と大きく変わります。

しかし、大きな共通点はひとつ。首都圏以外、さらに地方の大学に通うために一人暮らしをする学生さんの通学時間は、平均が14~18分になっています。通学は、首都圏とは異なり、徒歩や自転車での通学も多くみられ、大学から近いことが大切なようです。

首都圏との大きな違いは、賃貸物件の間取りです。首都圏の家賃より安い相場で借りられる地方では、1LDKの築7年未満のアパートや、リノベーション工事完了後の部屋で1DKなど。中には、スペースが30平方メートル近い物件もあります。

◎首都圏以外では男女とも相場は同じ
首都圏以外の地域では、男性と女性の賃貸物件での相場の違いは、あまり見られないようです。違いがあるとすれば、男性は、広さを求めて物件を決めているのに対し、女性は駅やスーパーなどに外出する際の便利さを考えているよう。

首都圏以外の物件の場合、新築物件はセキュリティ対策が完備されていることも多いとのこと。どの物件を賃貸した場合でも大きな開きがみられないということなのかもしれません。

家賃の相場から見る物件サイズ
■家賃の相場から見る物件サイズ

「ゆとりのある物件がいい」というのは、ある意味当然のような条件ですが、ここで融通の利きやすい地方と、いい物件は高くて選びにくい首都圏の違いがあります。もちろん、最初に決めるのは志望大学。次いで、お住まいのある地域を決めてから、物件を決定。これが、一般的な流れでしょう。

といっても、地方と首都圏で家賃相場にこれだけ開きがあると「ちょっと考えちゃう」という場合に参考となる情報を紹介します。

◎家賃相場5万8500円の場合
5万6500円~6万2000円が相場になっている首都圏の一人暮らしの家賃。首都圏の場合は、20~25平方メートル以下の「ワンルーム」や「1K」が多く、築年数もかなり古いものが中心になっています。

対照的に、首都圏以外の場合には、同じ家賃で「1DK」などの物件が借りられます。築年数15年くらいでもリノベーションされていることもあり、広さは25平方メートルを超える物件が多数みられます。物件サイズをみると、地方のほうが魅力のある物件がありますね。

◎4万7800円~5万9100円
首都圏以外でみられる一人暮らし大学生の家賃相場は、4万円台後半。首都圏でこの価格を相場とする物件は、築年数が30~55年、専有面積は10~15平方メートルの物件がみられます。この条件でも、駅から15~20分となっているので、便利な立地条件の物件にはいるかもしれません。物件のほとんどは「ワンルーム」や「1K」ですから間取りは同じですが、専有面積が半分になってしまうのは、気になるところ。


一人暮らしの家賃相場についてご紹介しました。一人暮らしは学生時代の楽しみでもあり、優先できる部分や妥協できる部分があります。家賃の相場は、こうした一人暮らし向きの物件情報が背景となっているのかもしれません。これからの物件探しに、参考にしてみてくださいね。


執筆:高橋美布

建築や設計デザインの経験を活かして、インテリアやリノベーションにかかわるコラムを執筆中。「和」の魅力を海外でもアピールしながら、海外のインテリアや家具の魅力、部屋作りも伝えたいと思っています。

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