ファミスタならではのテンポの良さはなぜかこの作品以降どんどん失われていってしまう。最新作の3DS版などはプレイしていて悲しくなってしまうほどだ。’94はシンプルでありながらもゲームバランスが完璧で、対戦では駆け引きをとことん楽しめる。対人戦なら今でも最高に楽しめる一本だ。

3. ベストプレープロ野球’90
ファミコンで発売されたプロ野球のシミュレーションゲーム。チームを自由にカスタマイズし、試合中の采配やペナントレースの進行を楽しむことができるのだが、シミュレーションに特化していることもあってその精度は非常に高い。パワプロなどで全試合を自動進行にしてデータを楽しむプレイヤーは多いが、その楽しみ方であればベスプレで十分なレベルである。

4. 究極ハリキリスタジアム
ファミスタをベースにしたゲームであり、当時はパクリゲーという扱いをされることもあった。しかし微妙に選手を成長させられたり、徳光さんと長嶋監督っぽい人物による解説が入ったり、選手の調子システムが導入されたり、クロスプレーがアップになったりと、おもしろ要素や現在の野球ゲームにも活かされている点が意外と多い。なにげに野球ゲームの歴史を語る上で欠かせないゲームなのだ。ゲームバランスも良い。

5. スーパーパワーリーグ3
1995年にスーパーファミコンで発売されたハドソンの野球ゲーム。操作はファミスタシステムで、選手はリアルなのに動きはもっさりとしていて、クオリティが低い点があるのは否めない。しかしユニフォームも含めた完全チームエディット機能は素晴らしい。ホームランを打った瞬間の爽快感もパワーリーグならではである。

6. 激闘プロ野球 水島新司オールスターズVSプロ野球
キャラクターものの野球ゲームの最高峰と言える一本。ドカベンをはじめとした水島新司作品のキャラクターたちをプロ野球の好きな球団に入団させて活躍させることができるため、水島作品のファン同士での対戦が非常に熱くなり、ゲームシステムの至らない点を十二分にカバーできる。