サントリー4強確定! トヨタとヤマハは2位死守、リコー、神鋼、コムも追走

ラグビーリパブリック

 ジャパンラグビートップリーグは12月9日、第11節の6試合がおこなわれ、レッドカンファレンス首位のサントリーがNECを28-13で下して10勝1敗(勝点47)とし、残り2節で3位以下に勝点11ポイント差をつけたため同カンファレンス2位以上が確定し、4強が進む日本選手権大会(兼 トップリーグ1位~4位決定トーナメント)出場が決まった。

 東京・秩父宮ラグビー場でNECと対戦したサントリーは、序盤にFL西川征克が危険なタックルでイエローカードを提示され14人になったものの、前半9分、敵陣深くへ攻め込み、展開して得点チャンスだったところへNECのFB吉廣広征が故意のノックオンをし、ペナルティトライが与えられた。PGで得点を重ねたサントリーはさらに36分、ラインアウトからモールを組み、PR畠山健介がゴールに迫ったあとボールを動かし、WTB長友泰憲がトライ。20-3で折り返した。

 NECは46分(後半6分)、SO森田洋介が抜け出し、SH木村友憲、CTBマリティノ・ネマニとつないでトライを奪い、54分にはPGを決めて7点差とする。

 しかしサントリーは68分にPGで点差を広げ、70分にはWTB長友のランでゴールに迫ると、人数が余っていた右へSO小野晃征がキックパスを放ち、CTB村田大志が貴重な追加点を挙げ、勝点4を獲得した。

 ホワイトカンファレンスのNECは5勝6敗(勝点21)となった。

 レッドカンファレンス2位のトヨタ自動車は、愛知・豊田スタジアムでNTTドコモと対戦し、46-18でボーナスポイント付きの勝点5を獲得している。

 前半はミスが多く17-15と競り、後半早々にPGで逆転されたトヨタだったが、48分にキック好調だったSOライオネル・クロニエのショットで再び先行すると、相手にイエローカードが出て数的有利となった直後の51分、NO8タウファ・オリヴェがトライ。59分にはラインアウトからモールで押し、HO彦坂圭克がインゴールに押さえリードを広げた。ペースをつかんだトヨタはさらに65分、CTBイェーツ スティーブンが抜けてFBジオ・アプロンにつなぎ、3連続トライ。67分にはWTB増田大暉がタックラーをかわして約50メートル走り切り、勝利を確実にした。

 トヨタ自動車は8勝3敗(勝点38)、NTTドコモは4勝7敗(勝点17)となった。

 そのトヨタ自動車を2ポイント差で追う神戸製鋼は、兵庫・神戸ユニバー記念競技場でおこなわれた近鉄との阪神ダービーを39-22で制し、5試合ぶりの勝利となった。

 序盤にSOイーリ ニコラスが中央を抜けて先制した神戸製鋼は、16分、敵陣深くでアドバンテージをもらうと、CTB山中亮平が右へロングパスを放り、大外にいたWTB林真太郎がコーナーにフィニッシュ。PGでも加点し、17-0とした。

 追う近鉄は29分、自陣でのスクラムで押し込みターンオーバーしたあと、NO8イオプ・イオプアソがビッグゲインし、たたみかけ、FBセミシ・マシレワがゴールラインを割った。

 しかし後半も神戸製鋼のペースは変わらず、46分、ディフェンスでボールを奪い返し、カウンターでWTB大橋由和がトライ。56分にはCTB山中がインターセプトから60メートル走り切り、リードを広げた。

 近鉄は60分にFLトンプソン ルークが切り込みWTB島直良のトライを演出したが、神戸製鋼は74分、ゴール前の密集からピックアップしたPR山崎基生がインゴールに突っ込み、77分には近鉄のパスが乱れたところを見逃さなかったCTB正面健司がゴールに持ち込み、勝負あり。

 神戸製鋼は7勝1分3敗(勝点36)、近鉄は3勝8敗(勝点13)となった。

 トヨタ自動車と神戸製鋼を追うNTTコミュニケーションズは、秩父宮でキヤノンに8-3で競り勝ち、4強入り(レッドカンファレンス2位)への望みをつないだ。

 0-3で後半を迎えたNTTコムは55分にPGで同点。そして67分、敵陣中央22メートルライン手前のスクラムからの攻撃で、SO小倉順平がディフェンス裏にボールを蹴り出し、CTBシェーン・ゲイツが足にかけてインゴールに転がったボールを自ら押さえ、勝ち越した。

 キヤノンは70分にWTBホセア・サウマキがゴール左に迫ったが、NTTコムは3人がかりで外に押し出し、トライとはならず、その後もリードを守り切った。

 NTTコムは6勝1分4敗(勝点29)、ホワイトカンファレンスのキヤノンは4勝7敗(勝点19)となった。

 ホワイトカンファレンスでは、2位のヤマハ発動機が地元・静岡で今季未勝利のコカ・コーラ相手に8トライを奪い、54-7で快勝している。

 ヤマハは前半10分にスクラムで優勢となって先制すると、20分にはSOマット・マッガーンがディフェンス裏にキックしたボールをCTBマレ・サウが確保してゴールに迫り、FL大戸裕矢につないで追加点。23分にはFL大戸とLOヨハン・バードールの好走で連続トライとなり、32分にはCTB小林広人もゴールへ、39分にも強力スクラムからFL三村勇飛丸がインゴールに押さえ、前半で35点差をつけ勝負を決めた。

 ヤマハは8勝3敗(勝点41)、コカ・コーラは11連敗(勝点2)となった。

 ヤマハを2ポイント差で追うリコーは豊田スタジアムで豊田自動織機と対戦し、35-20で下して8勝3敗(勝点39)としている

 リコーは前半を5点リードで折り返すも、後半の立ち上がり、織機が17フェイズを重ねてPR浪岡祐貴がゴールに突っ込み、コンバージョン成功で逆転した。

 しかし、リコーは46分にPGで再逆転。50分にはSOロビー・ロビンソの好走で攻め上がり、CTB牧田旦が空いていたスペースへキックすると、処理しようとした織機のWTB坂井克行にリコーのCTB松本悠介がプレッシャーをかけてボールはインゴールに転がり、牧田が押さえリードを広げた。

 その後、織機はPGで3点差に詰めたが、リコーは59分、ラインアウトからのモールでゴールに迫り、身長192センチのLOロトアヘア ポヒヴァ大和が密集の上から体を伸ばしてインゴールに押さえ、貴重な追加点を獲得。68分に織機にイエローカードが出ると、数的有利となったリコーは70分、WTB高平拓弥がトライを決め、ボーナスポイントをチームにもたらした。

 12月10日には第11節の残り2試合、パナソニック×宗像サニックス(埼玉・熊谷陸上競技場)、クボタ×東芝(大阪・キンチョウスタジアム)がおこなわれる。

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