和歌山で梅干発電! 調味廃液を利用した「バイオガス発電」とは、どんな仕組みなのか (2/2ページ)

Jタウンネット

自社で再利用しきれないほどのエネルギー量だったこともありもったいないと考え、せっかくならこのガスでガスエンジンを動かし、発電施設として運用しようということになったのです」

こうして、和歌山県西牟婁郡上富田町にバイオガス発電所を建設することになった。予定では1日20立方メートルの廃液から2000立方メートルのメタンガスを生成可能。年間発電量は200万キロワットと一般家庭400世帯分に達するほどで、ちょっとした試験レベルではなく、実用レベルの発電量だ。

電気は電力会社に販売し、施設運用の費用に充てる。24時間発電が可能で、最終処分品として生じるのは排水だけと、環境負荷もかなり低い。

「処理コストの抑制も期待できるため、弊社以外の梅干し製造業者の調味廃液も受け入れる予定です。調味液の性質は業者ごとに微妙に異なるので、実際に運用するためには分析しつつということになるかと思われますが、すでに関心を持ってお話しを頂いているところもありますよ」

発電所の建設は2018年3月に始まり、2019年1月には稼働予定。来年の今頃は、梅干しから生まれた電気で暖房器具を動かしているかもしれない。

「和歌山で梅干発電! 調味廃液を利用した「バイオガス発電」とは、どんな仕組みなのか」のページです。デイリーニュースオンラインは、社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る