今、明治がアツい!明治時代の工芸品と日本画が一堂に会する「明治150年展 明治の日本画と工芸」開催 (2/2ページ)
新しい文化や物事が一気に入ってきた当時の世相や空気感も描き出しているのは、日本画家の底力ではないでしょうか。
都路華香《水底遊魚※左隻》京都国立近代美術館蔵
都路華香《水底遊魚※右隻》京都国立近代美術館蔵
幸野楳嶺《春秋蛙合戦図》京都国立近代美術館
明治時代以前から、西洋の人々は日本の「美術品」に並々ならぬ興味を持っており、明治6年(1873)のウィーン万国博覧会への正式参加を機に、日本の工芸品への関心は世界的にさらに高まりました。これを受けて、明治政府は外貨と文化国家としての名声を獲得するための国策として、工芸図案指導に注力します。
明治時代の工芸品は超絶技巧として、これまでにもさまざまな展覧会で紹介されていますが、同展でも驚きの精緻な作品の数々が展示されます。これらの技術も明治時代に突然現れたのではなく、脈々と受け継がれてきた職人たちの高度な技術が基礎にあったからこそのもの。
同展では、明治七宝の立役者として活躍した七宝家・並河靖之の作品を始め、象牙彫刻に着色を施して本物そっくりに作られた佛手柑や海老、繊細な蒔絵など明治工芸の数々が紹介されます。
並河靖之《花鳥図蓋付飾壺》京都国立近代美術館蔵
安藤緑山《仏手柑》京都国立近代美術館蔵
武蔵屋大関《金蒔絵芝山花鳥図飾器》京都国立近代美術館蔵
見れば見るほどため息の出そうな作品たちに会える展覧会は、京都国立近代美術館で、2018年3月20日(火)〜5月20日(日)に開催されます。
明治150年展 明治の日本画と工芸日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan