ホームの大観衆を前にイングランドを破る。スコットランドが大金星! (2/2ページ)
しかし、チャンスの場面でのブレークダウンで反則やミスを繰り返し、得点に結びつけることができない。さらに65分には途中出場のサム・アンダーヒル(FL)が、ノーバインドのタックルでイエローカードを受け、反撃の勢いを削いでしまう。このPGをラッセルが決め(62分)、25-13とリードを広げた(それまでのキッカー、SHレイドローはアリー・プライス)。
終盤に必死の攻撃を見せたイングランドだが、この日トータルで13を数え、特にチャンスでのラックで目立った反則は最後まで改善されなかった。そのままノーサイド。ホームでの大観衆を前に宿敵イングランドを倒したスコットランドは、歓喜の雄叫びを挙げた。
スコットランドのグレガー・タウンゼント監督は、「この試合がどれほど大きな意味を持つかは、皆よく分かっていた。選手たちはプライドを持って、素晴らしい強度と正確性でプレーする事ができた」と振り返った。
一方で、この試合で就任以来2度目の敗戦を喫したイングランドのエディー・ジョーンズ監督は、「今日は前半の立ち上がりがよく無かったが、人間である以上こういう時もある。スコットランドは素晴らしいプレーを見せた。なぜこんなにもペナルティを取られたかについては、じっくりと分析する必要がある。このゲームからは、多くの事を学んだ」と口惜しさを滲ませた。
本命とされたイングランドが敗れ、全勝のアイルランドを、1敗のイングランドとスコットランドが追う展開となった、今年のシックスネーションズ。
残りの2試合で、どのようなドラマが待ち受けているのだろうか。
(文/竹鼻智)