迷子になった3歳の少女に寄り添い雨の中、一晩中守り続けた17歳の老犬(オーストラリア)

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迷子になった3歳の少女に寄り添い雨の中、一晩中守り続けた17歳の老犬(オーストラリア)
迷子になった3歳の少女に寄り添い雨の中、一晩中守り続けた17歳の老犬(オーストラリア)


 オーストラリア、クイーンズランド州の南の州境にチェリー・ガリーという地域がある。グーグルマップの航空写真で見ると、山地の中に数軒の家が点在しているへんぴな場所だ。

 ここに住むリーサ・ベンネットさんから警察に通報があったのは4月20日午後3時頃。3歳になる孫娘のオーロラちゃんが行方不明だという。

 地元の警察、ボランティアの捜索隊、そして親族と、100人以上が捜索に乗り出した。しかし、雨模様の空と険しい山、分厚い植生に阻まれ、捜索は難航した。

 最終的にオーロラちゃんが発見されたのは、翌朝の8時を回ってからであった。彼女が無事だったのは、17歳の老犬、マックスが必死に守っていたからだ。

・オーロラちゃんを追いかけて付き添った愛犬のマックス

 オーロラちゃんが無事だったのは単なる奇跡ではない。少女が家からさまよい出たことに気づいたオーストラリアン・キャトル・ドッグのマックスが追いかけ、付き添っていたのである。


image credit: Kelly Benston

・17歳の老犬が命がけで少女を守り抜いた

 マックスは17歳と高齢で、耳が聞こえず、視力も大分落ちている。

 にもかかわらず、オーロラちゃんのそばを離れず、雨の中で18時間以上、彼女を守り通したのだ。オーロラちゃんはマックスのにおいを嗅ぎ、安心して眠っていたらしい。

 そして翌朝、捜索隊が近くまでやってきたことを知ったマックスは、捜索隊を迎えに飛び出し、オーロラちゃんのもとに案内したのである。

 「『おばあちゃーん』という声を聞いて、あの子だとすぐに分かりました」とリーサさん。「その山を駆け上がって…てっぺんに着いたところで、マックスがやってきて、まっすぐにオーロラのところへ連れて行ってくれたんです」

 家から2kmほど離れた谷間にいたオーロラちゃんは、寒い一晩を屋外で過ごしたにもかかわらず、軽いすり傷を多少こしらえただけで元気いっぱいだそうだ。

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image credit: Kelly Benston

 お手柄の忠実なるマックスには、クイーンズランド警察から「名誉警察犬」の称号が授与された。

References: Mashable / Lost at E Minor / ABC News など / written by K.Y.K. / edited by parumo
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