【World Deaf Rugby 7's】クワイエット・ジャパン3位に届かずも立派に戦う。 (2/4ページ)

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このうち66パーセントにあたる6トライはスクラム、ラインアウトなど、セットピースが起点だった(セットでのターンオーバー3も含む)。

 一方、失トライの65パーセントは、キックカウンターやターンオーバーなどのアンストラクチャーが起点となっていた。アタックに関してはクワイエット・ジャパンが目指してきた形がスタッツに表われた。

 自陣でペナルティを得てもクイックでは攻めず、タッチキックで敵陣でのラインアウトを獲得。そこから準備してきたアタックでトライを奪う。

 失トライは中途半端なキックや反則が原因となった。「これらを減らし、セットピースの回数を増やすことが勝利への近道だ」

 前日のミーティングでそう確認して戦いに挑んだ。

 強風の中でおこなわれた試合は、内容も荒れた展開になった。

 先制トライはウエールズB。しかしその後、ペナルティを連発した。前半6分には2人目の一時退場者を出し、日本は敵陣でのクイックリスタートからトライを奪う(5-7でハーフタイム)。

 後半も日本の優勢かと思われたが、途中出場の豪州選手2人(大会規定により、出場選手が足りなければ、事前登録の上で他国の選手を借りることが認められている。ただし、日本側には知らされていなかった)の活躍により、ウエールズBが2トライを奪取。そのままノーサイドとなった(5-17)。

 しかし思わぬことが起きた。日本側の抗議により、加わったオーストラリア選手2人のうち1人は事前登録とは異なる選手だったことが判明したのだ。

 協議の末、再試合をおこなうことになった。

 クワイエット・ジャパンは、一度は負けた試合から多くを学んだ。

 自滅と言える戦いは、予想外の選手が入ってきたことで混乱し、事前のプランとは異なる強引なアタックを繰り返したからだ。ミスを連発した。

 選手たちは、ゲームプランを遂行し、自分たちの強みを出す重要性を学んだ。

 再試合は1時間後にキックオフとなった。

 開始1分、ハーフウェイ付近のスクラムからボールを受けた倉津圭太が抜け出し、土田将弥ヘパス。今大会チームトライ王の土田は60メートルを走り切ってトライを決めた。

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