甲子園がキライ?敵地長期ロードでトラが息を吹き返す (2/2ページ)
土のグラウンドなんだから、体の正面で捕れるところまで走らせ、打球に追いつくんだという意識を浸透させないとダメ」
練習の目的を説明しないコーチ、楽をしようとする選手を叱らない現状が問題なのだという。
ホームゲームは20勝27敗1分け、ロードは23勝21敗。“土のグラウンド”での勝率が悪いのはそのせいだろう。本拠地で勝てないチームが首位戦線に浮上することはまずあり得ない。
「今オフ、阪神が大型補強に乗り出すとの情報も飛び交っています。国内FA権を取得した好選手も多いので当然でしょう」(前出・同)
そうなると、若手の出場機会が減る。阪神二軍は55勝31敗でウエスタンリーグ首位を快走中だ。本塁打65、チーム防御率2・84、セーブ29はリーグトップ。しかも、盗塁数は134個と驚異的な数値を記録している。トラの若手の大半は一軍で結果を残せず、二軍再調整を命じられたが、投打ともに奮闘しており、「2、3年後にはなんとかなるのではないか?」と期待が持てるのだが…。
高校球児に甲子園を明け渡した8月、トラが息を吹き返すとすれば、皮肉な話でもある。(スポーツライター・飯山満)