ロシアの巨大クレーター「パトムスキー・クラテル」の謎がついに解明か?新たなる仮説が提唱される(ロシア) (3/3ページ)

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 「含水鉱物にマグマ貫入したか、熱された含水鉱物の断層運動・減圧による水蒸気爆発」によるもの、という仮説だ。

 含水鉱物とは、水が付加される化学反応によって結晶化構造を持つようになった岩石(角閃石、ローソン石、ゾイサイト、硬緑泥石、滑石など)のことだ。

 マグマ貫入とは、重力の影響によってマグマが地殻内にできた隙間に入り込むことを指す。つまり上昇したマグマが水を含んだ岩石に遭遇し、水分が熱された。これによって蒸気が発生し、爆発。結果、クレーターのような痕跡が残ったというわけだ。

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・謎はまだ残されている

 このように考えると、そこが炎のワシの巣と呼ばれ熱気を感じられる理由、動物が近寄らない理由、そこだけ植物が生えていない理由を説明することができる。

 しかし、こうした現象を起こすだけの十分なマグマと水が存在するとするなら、付近に同じような痕跡がなぜ存在しないのかという疑問が残る。

 どうやらパトムスキー・クレーターの謎の完全なる解明はもう少し先のことになりそうだ。


The Patomskiy Crater
References:rbth/ written by hiroching / edited by parumo
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