“貴乃花親方引退”をめぐり相撲ファンも激論 能町みね子「この結末はダメだ」にも賛否の声
25日、漫画家でコラムニストの能町みね子氏が、貴乃花親方の引退発表について自身のツイッターを投稿。SNSユーザーからの反論にも言及し、話題となっている。
能町氏と言えば、過去にファッション雑誌『ROLA』にて「大相撲電車道」、同誌のアプリ、ネットにて「西能川相撲座談会」など相撲に関する連載を持っており、今年の5月場所には砂被り席にその姿を発見されるなど頻繁に相撲観戦しており、相撲に造詣が深いことでも知られている。2015年5月からは『ニュースシブ5時』(NHK総合)で大相撲の本場所があるたびに出演。16年1月には“能町みね子のシブ5時相撲部”というコーナーとなり継続して担当している。その他、相撲の魅力を広めようと、期待する力士の情報や場所ごとの番付予想をツイートするなどSNSでも積極的に拡散してきた。
ところが、ある時期から日本相撲協会の不祥事ばかりを追い、貴乃花部屋の不当解雇を巡る裁判や貴ノ岩や貴乃花親方自身の暴行疑惑には一切触れない世論や週刊誌の「貴乃花親方=正義」という構図に能町氏はうんざりしていたという。この一連の騒動について、週刊文春と自身の主張が相容れない点があったようで、能町氏は「騒動が落ちつくまでは少なくとも休ませてもらいたい」と今年2月、同誌の連載を休載している。さまざまなメディアの中で貴乃花親方が「右傾化している」「貴乃花親方はどうか有望な弟子を変な方向へ導かないでほしい」など、貴乃花親方の思想に疑問を持つ発言やツイートを繰り返していた。それだけに、能町氏が貴乃花親方の所信表明について、どんな発言をするのかに注目が集まっていた。
記者会見が開かれた日の夜、能町氏はツイッターで「貴乃花さん、部屋の土俵残したいって言うほど相撲が好きなら、どうにかいろんな人(お兄ちゃんとか含め)とも仲良くして相撲の世界でやっていってほしい」と相撲ファンとしての願いをツイート。続けて、「曙、若乃花、朝青龍、日馬富士、みんな協会に残らなくて、武蔵丸さんしか残ってない」「私は貴乃花さんの親方としての行動はかなり批判すべきところがあると思うけど、だからといってこの結末はダメだ」と、協会と貴乃花親方のどちらにも残念な思いを綴っている。
この能町氏のツイートにSNSユーザーから、「私も嫌な終わり方だと思いました。こんな風に後足で砂かけるようなことをすると、弟子が変に目立って守るどころかむしろ居心地が悪いですよね」「相撲が好きで弟子がかわいいっていう貴親方だけど、不器用過ぎますね。告発状も結局は騒動で終わってしまった」と共感する声が上がった。
その一方で、批判の声を寄せるSNSユーザーの声もある。「能町みね子さんは、さんざん貴乃花親方をいじめて、やめたらかばうような態度はやめた方がいい」「もともと貴乃花は対人関係うまくやれない親方なんだよ。だからあの時は世間が貴乃花の告発状を後押しした。能町さんみたいにうまくやれないからさ」「コミュ不足は貴乃花親方の方だと思います。かつての相撲ファンを更に辛い思いにさせただけ」といった意見もあった。
こうした反論の声に能町氏は「私は今も貴乃花親方の行動をかばう気なんかない。こんな辞め方してほしくないから協会とちゃんと話し合ってほしい、それだけ」とツイート。しかし、この投稿に対しても「話し合いできるんですか?もう、引退を決めたんだから終わりですよね?」「理事長があれで、話し合いになるかな?」といった意見が寄せられ、能町氏も「はーぁ土俵だけ見ていたいよ……」と、疲弊を感じさせるようなつぶやきをしていた。
相撲ファンの能町氏にとって、貴乃花親方の言動に対する批判それ自体が本望でないことは確かだろう。とはいえ、貴乃花親方と協会との話し合いは実現可能なのか…今後を見守るよりほかないようだ。
記事内の引用ツイートについて
能町みね子の公式Twitterより
https://twitter.com/nmcmnc