ジャパンから戻った2人が導く ホンダがトップリーグ残留 (2/2ページ)
「ジャパンは自信になりました」と言いつつ「サンウルブズ、ジャパンとホンダには貢献できていない。Tトップリーグの目標ベスト8には行けなかったけど、トーナメント優勝(9位)を勝ち取る」。そして来年2019年のサンウルブズ後、憧れのワールドカップ代表を目指す。
もう一人の日本代表選手、WTBレメキも右タッチライン際でボールをもらうとゲインを繰り返した。イングランド遠征にはケガで帯同できなかった。ホンダへ戻り2週間、じっくりと調整した。
後半23分にサニックスがトライで31-27と追い上げた。33分、レメキはサニックス陣22メートルのスクラムからボールを受け取る。ライン際を走りSH山路健太へパス。サニックス選手にあたったボールを山路が左隅へ押さえた。難しい位置のコンバージョンを替わって入ったSO朴誠基(パク・ソンギ)が決めて38-27へ。35分、すぐにサニックスがこちらも2015年ジャパンのカーン・ヘスケスがトライを返す(コンバージョン成功で38-34)。
試合の幕切れは劇的。試合終了のホーンが鳴った。ホンダは自陣スクラムを得た。蹴りだせば終了の場面。山路のパスを乱れた。拾った朴が蹴るも低い弾道でサニックスがチャージ。混沌としボールが出ない中、ノーサイドに。最後のボールはサニックスが手にしていた。
朴は「最後は死にかけた。ハーフは後ろのFB(FBエイダン・トウア)に放ったようですが、僕は(エイダンが)いないと思っていた。もっとコミュニケーションをとらないと」と反省した。敗れたサニックスの藤井雄一郎監督は「最後は続けるでしょう」と憤まんやるかたなく言葉を詰まらせた。それだけにレメキのラストパスが最後で決め手となった。
(文:見明亨徳)