コンビニのイートイン:杉作J太狼XE「美しさ勉強講座」連載92 (2/6ページ)
この超大盛というのが大きなどんぶりに二杯か三杯ぶんぐらいのボリュームがあった。普段の生活時も、長距離移動中もたいへんにありがたかった。感謝しております。
が、ま、一般的なコンビニ弁当はレンジで温めるためということもあるのだろうか、あるいは女性客にも利用してもらおうということだろうか、いや、そもそも男女問わずダイエット時代つまりカロリーの過剰摂取に用心しているからか、要するに量が少ないのである。少ないと思ったらサラダ、おでん、スープ、おにぎり、カップ麺などを買えばいいのだろう。だがそれだと料金が高くなる。
ともかく、俺の場合。
昼や晩は量の問題もあって飲食店か自宅で喰うから俺がコンビニでなにか食べるのは昼飯を食いそびれた午後、夕方、あるいは夜に仕事があってめしを喰う時間がないとき。仕事の前に、たくさんでなくていいから少しでも、現場に行く途中になにか食べておかねばならないとき。
時刻としては。
午後。
夕方。
あるいは宵の口。
この時間がほとんどである。
で、俺は座って食べたいから本当は誰も座っていない、すいている状態が望ましいのだが、世の中、思うようにはならないし、利用者が少なかったらイートインという業態はなくなってしまう。利用者がいることはサービス存続のためにもいいことである。
で、この座っている先客がおっさんやおばさん、男子学生、ビジネスマンとかならなにも気にすることはない。隣に座って食べても、ま、気にならないといえばならない。
「おー、新しい弁当が出たんですなー」
とか話しかけてきたやつもまだいない。
「雨になりそうですなー」
そんなことを小声でつぶやかれたことはあるかもしれないがそれは記憶に残っていない。
というか、餃子の王将や日高屋のタウンターではないので夕方、カウンター席に人が鈴なりになることはまずない。
いてもひとりかふたり。仲間と座っているのもいる。それでも空席がないということはない。座ろうと思えば座れるのだが。