秋津壽男“どっち?”の健康学「副作用の危険が一般市販薬より高いスイッチOTC。上手に薬とつきあうために注意すべき点は?」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

 現在では頭痛や生理痛の鎮痛剤として使用され、胃への負担が少ない酸化マグネシウム=胃薬をプラスしているロキソニンSプラス、ひどい頭痛に効くロキソニンSプレミアムの3種類が「第1類医薬品」として販売されています。ただ、ロキソニンSプラスは胃薬を飲んでいると重複投薬になってしまいますし、ロキソニンSプレミアムは眠気が生じるので運転中の服用は非常に危険です。タクシーやトラックの運転手さんが、仕事中に使ってはいけない薬と言えるでしょう。

 こうしたスイッチOTCの多くには、使用上の注意がかなり細かく記載されています。ロキソニンSの場合には「この薬でアレルギー症状を起こしたことがある人」「解熱剤でぜんそくを起こしたことがある人」「胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病、心臓病などの治療を受けている人」「出産12週以内の妊婦」などと記されています。

 つまり、副作用の危険性が市販薬より高めであるスイッチOTCは、使用上の注意をよく読まねばならない薬なのです。用法に沿って飲むことが非常に重要で、副作用の心配を減らすことにつながります。また、通院する際には重複投薬をしないよう、医師に市販薬を含めて薬を管理してもらうこともおすすめします。

 またスイッチOTCに限らず、薬は1週間単位で考えてください。1週間ほど使っても症状の改善が見られない場合、病状に沿った服用ではないおそれがあるので、使用を中止して別の病気を疑うべきです。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

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