【東京散歩】台東区・旧岩崎邸庭園で華麗なる近代建築の美にふれる (3/5ページ)
さらに、2階の婦人客室に採り入れられている、イスラム風の装飾も見逃せません。ここに、「イスラム様式は日本と西洋をつなぐ様式である」というコンドルの考えが表れています。
洋館とは別に、離れとして建っているのが撞球室(ビリヤードルーム)。
これもコンドル設計の木造建築で、アメリカの木造ゴシックの流れをくむ、スイスの山小屋風の造りとなっています。当時ビリヤードは紳士のたしなみとされ、同じくコンドル設計の鹿鳴館(現存せず)にもビリヤードルームが設けられました。一見しただけではわかりませんが、実は洋館とは地下通路でつながっています。
建物内に立ち入ることはできませんが、入口から豪華な金唐革紙の壁などをのぞいてみましょう。
洋館と撞球室とはうって変わって、純和風の趣を漂わせているのが和館。