たけし、クドカン、勘九郎…『いだてん』大惨敗の「戦犯」は誰!?

日刊大衆

※画像はNHK大河ドラマ『いだてん』公式サイトから
※画像はNHK大河ドラマ『いだてん』公式サイトから

 宮藤官九郎(48)が脚本を手がけるNHK大河ドラマいだてん~東京オリムピック噺~』の2月10日放送の第6話の平均視聴率が9.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と一桁視聴率を記録したことが分かった。

 これまでの大河ドラマで、平均視聴率が一桁となったのは2012年の『平清盛』、2015年の『花燃ゆ』、2018年の『西郷どん』の3作。各作品が、それぞれ最初に一桁を記録したのは『平清盛』31話(8月5日)、『花燃ゆ』第15話(4月12日)、『西郷どん』第37話(10月7日)で、6話で一桁を記録した『いだてん』は大河史上ワーストの速さとなる

「クドカン脚本作品ということで、これまでの大河ファンとは違った新しい層の視聴者がつくことも期待されていました。しかし始まってみれば、まさかの苦戦続き。開始一か月半という“いだてん”スピードで一桁転落するとは予想外でした」(テレビ誌記者)

 では『いだてん』大惨敗の理由は何なのか?

「まず、大河では珍しい近現代モノだということが、大きなハンディになっているんです。大河といえば戦国のイメージがある。幕末が舞台の作品もありますが、視聴率では苦戦している。ましてや、近現代では厳しいでしょう。2020年の東京オリンピックを盛り上げるという意味でも企画されたテーマだと思われますが、戦国の合戦のない大河は、旧来の大河ファンには物足りないのかもしれません。同じく宮藤が脚本を手がけた朝ドラ『あまちゃん』のファンからも今回の『いだてん』は“朝ドラだったらハマったテーマだった”という声もありますし、まだ新しい層を取り込めていないようです」(ドラマウォッチャー)

■クドカン脚本の「分かりにくさ」とたけしのセリフの「聞こえにくさ」

 その宮藤官九郎の脚本も、「今回は非常に分かりにくい作りになっている」とドラマウォッチャーは話す。

『いだてん』は、1912年のストックホルムオリンピックに出場した、日本初のマラソンランナー・金栗四三(中村勘九郎=37)と、1964年の東京オリンピックを招致した田畑政治(阿部サダヲ=48)の2人が主人公。2人が生きる時代が同時並行で描かれており、それぞれの世界を落語家の古今亭志ん生が語るという設定だ。

「キャラクターが“1910年代の東京”と“1960年代の東京”を往復して、次々に登場するものだから、キャストは豪華な反面、どうしてもドラマがとっちらかってしまう。第1話から数多くのメンバーが登場したので、困惑してしまったという視聴者も少なくなかったのではないでしょうか。若き日の志ん生を森山未來(34)が、昭和の名人になった志ん生をビートたけし(72)が演じているのですが、それが見ていてややこしいし、まずたけしの滑舌が悪くて聞き取りにくい。さらに、どこからみても、志ん生ではなくビートたけしにしか見えない。たけしの出る部分だけが、ドラマから浮いてしまっているような気さえします」(前出のドラマウォッチャー)

 現在、ドラマでは前半の主人公・金栗四三を中心に描かれているが、「最大の問題は、主人公の金栗四三にいまひとつ魅力が感じられないこと」と指摘するムキもある。

「金栗を演じる中村勘九郎は、体もムキムキで走るのも速そうなのですが、服も地味でいまひとつ華がない。ただでさえ知名度の低い“マラソンの父”が非常に地味に映ってしまっているんです。金栗はなぜか走ることにこだわっているわけですが、そのモチベーションがどこにあるのかもいまいちピンとこない。端的に言って、感情移入しにくいんですよ」(テレビ誌記者)

 大河は一年がかりの長丁場。今回の視聴率低迷を受け、NHKは13日に開いた定例会見で、「ついていけないとか、分かりにくい、という意見も確かにいろんなところで聞いている」と世間からの厳しい評価を紹介しながら、「PRとか解説番組とか、いろんなかたちで補強して、前半のヤマ場を楽しんでほしい」とテコ入れをアピールした。

 スタートダッシュは失敗してしまったが、なんとか視聴率をV字回復させてくれることを願うばかりだ。

※画像はNHK大河ドラマ『いだてん』公式サイトから

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