小野小町も死んだらドクロ。彼女の遺体が腐乱していく姿を描いた衝撃的な「九相図」の意味とは? (3/5ページ)

Japaaan


ここまでなら、まだ生前の名残が確認できます。 一、 壊相(えそう)

死体の腐敗が進み、皮膚が壊死(えし)してボロボロになっていく様子が描かれています。
この辺りから、いかにもグログロしくなってきます。

一、血塗相(けちずそう)

腐ってボロボロになった皮膚(あちこち)の破れ目から、溶けてしまった脂肪だの血液が流れ出します。
自然の摂理とは言え、なかなか正視しがたい光景です。

一、膿爛相(のうらんそう)

今度は死体の肉そのものが腐って(膿み、ただれて)溶けだします。
もうグジュグジュで、だんだんヒトの原形を留めなくなってきます。

一、 青瘀相(しょうおそう)

すっかり血の気もなくなった死体が、全体的に青黒くなっていきます。
いかにもゾンビ然として、この世のものとも思えない惨状です。

一、噉相(たんそう)

死体に虫がわき、鳥や獣に食い荒らされる様子を描いています。
カラスや野犬はともかく、これでもかとばかりにびっしりと描き込まれたウジ虫の大群は、なかなかのトラウマものです。

一、散相(さんそう)

虫や鳥獣によって、手も足もバラバラに食い散らかされた様子が描かれています。
できればこうなる前に、供養してあげて欲しいものです。

一、 骨相(こっそう)

完全に腐りきって骨だけになった状態が描かれています。
今までがグロかったせいか、ここまで来てしまうと、なぜかホッとしてしまいます。

一、 焼相(しょうそう)

人に発見された骨が荼毘に付されて灰になる、又は埋葬された様子が描かれています。

ススキと髑髏

菊池容斎『前賢故実』より、在原業平。

さて、小野小町の最期については諸説ありますが、京都にこんな民話があります。

昔むかし、和歌の名手として名高い在原業平(ありわらの なりひら)が東北を旅した時、ススキの原から歌が聞こえました。

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