白石和彌、ピエール瀧への思いも吐露! 斎藤工がタイムスリップして… (3/4ページ)

日刊大衆

白石 近年、麻雀は、過去のダークなイメージを捨て、頭脳スポーツとして新たに五輪種目に引き上げようとするなどの動きがあるんです。“健全な麻雀”を推進する議員連盟もあるほどで。そんなとき、ちょうど僕らがこの映画を作ったことで、「ぜひ一緒に、麻雀の世界を盛り上げたい」と声をかけていただき実現しました。

 そうしたら、この映画はイカサマと博打にまみれているし、五輪中止だし。議員の方々は、「これは、ちょっと……」なんて半笑いでした(笑)。

■今の日本の「生きづらさ」を

――そもそも、なぜ通常のリメイク作品にしなかったんでしょうか?

白石 和田監督版が最高峰としてある限り、同じ世界観でのリメイクは必要ないと思いました。その結果、「哲がタイムスリップする」に落ち着いたんですが、理由の一つに、今の日本の“生きづらさ”を表現したかったことがあります。

 たとえば巷では、変な道徳観や正義感があふれていますよね。自由に発言すると、すぐに炎上してしまう。僕自身も今回の会見で、「本当は“瀧容疑者”と言わなきゃダメだろうけど、ずっと“瀧さん”と呼んでいるしな」と思ったりもしましたし、どこか言葉を選んで発言しました。

 そんな時代に、45年から哲が来る。彼は賭博法違反で逮捕され、謝罪会見をするはめになるんです。「金を賭けない麻雀がどこにあるんだ!」と言いながら捕まりますが、そんな彼から見て、“今は本当に幸せな世の中かどうか”が分かるのでは、と思ったんです。

■阿佐田哲也には怒られるかもしれない

――阿佐田夫人である色川孝子さんの、本作を観た感想は?

白石 阿佐田さんがご存命なら怒られたかもしれませんが、孝子さんには強くハグしていただきながら、「素晴らしかった!」「あなたの頭の中は、どうなっているのかしら! 開けて見てみたい!」と、おっしゃっていただきました。

■きれいごとだけでは生きていけない

――本作が、妙な清潔感にまみれた世間に、一石を投じる映画であることを期待しています。

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