便微生物移植で自閉症スペクトラム障害の子供の症状が緩和されていることを確認(米研究) (3/3ページ)

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image credit:ASU
・2年後、ASDの症状が減少してることを確認

 便微生物移植の結果、実験が開始された2年前の基準と比べて、ASDの症状が45パーセント減少していた。

 最初は8割以上が”重度”のASDと診断されていた子供たちだったが、2年後には17パーセントにまで低下。現時点の診察では”軽度”と”中度”が39パーセントで、44パーセントは軽度の水準にも満たなかった。

 さらにASDだけでなく、胃腸系の症状も劇的(58パーセント)に低下していた。


・サンプル数を拡大させ更なる研究が必要

 日常生活にまで影響するほど重いASDを抱える人たちにとっては、とても有望な結果だ。

 ただし、今回の実験は、参加した子供の数がかなり少なく、プラセボを使った対照試験も行われていない。もちろん適切な移植量もまだ不明なままだ。

 間違っても自己流で他人の糞便を移植してみようなどとは思ってはいけない。その点だけは約束だ。

 この研究論文は『Scientific Reports』に掲載された。

References:Autism symptoms reduced nearly 50% 2 years after fecal transplant | ASU Now: Access, Excellence, Impact/ written by hiroching / edited by parumo
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