深海2000メートルの熱水噴出孔で形成されていたのは、多様な生物に覆われた鏡のような鉱物の塔(メキシコ) (2/2ページ)
深海の底から突き出た熱水噴出孔と噴出するメタンは、海洋生態系や世界の気候に大きな影響を与えていると考えられている。
「グライマス・ベイスン」の微生物が織りなす美しい光景(Schmidt Ocean)
回収された堆積物と液体のサンプル分析から判明したのは、熱水とガスには、二酸化炭素の30倍という強力な温室効果ガスが含まれているということだ。
海の底にはまったくの別世界があります。潜るたびに、SF映画の中に浮かび上がるような感じです。
こうした驚くべき海の風景を見ると、目には映らなくても、ここも人間の影響から無縁ではいられないのだということを思い知らされます。(シュミット海洋研究所 ウェンディ・シュミット氏)
今後、研究チームは複雑なデータを解析して、カリフォルニア湾海底の理解を進め、世界のほかの海洋環境とどのようにつながっているの究明していく予定だそうだ。
熱水付近に群がるガラパゴスハオリムシ、アルビネラ、バクテリアマット(大量に繁殖したバクテリアによっての敷物ようになった状態)。あらゆる隙間に生命がいる(Schmidt Ocean)
・深海2000メートルにも人間の捨てたゴミが大量に
しかし、がっかりさせられることもあったそうだ。
この海底の美しい環境であってさえも、漁網、ポリエステルフィルムの風船、クリスマスツリーなど、そこかしこに人間が捨てたゴミも大量に発見されたという。
References:schmidtocean/ written by hiroching / edited by parumo