例えば、たまたま本屋さんで手に取った本に悩みの解決方法が載っていたり、転職をしたいと思った時に偶然望んでいた仕事のお誘いを受けたり、偶然だけど意味があるように感じる出来事、これがシンクロニシティです。

このシンクロニシティの考え方をもとにして、「占いで偶然出たタロットカードには意味やメッセージがある。そして、その意味やメッセージを読み解くことで、過去の出来事や未来、そして相手の気持ちなどが当たる」とする説があります。例えば、同じタロットカードが何度も連続して出たり、タロットカードの絵に描かれていたモチーフを実際に見かけたりするとより意味合いが強く、当たるといいます。

心理学者のユングは、人はみな意識の奥深くにある「集合的無意識」と呼ばれる所で繋がっていて、互いに影響を与え合っている、という説を提唱しました。つまり、あなたや、あなたを取り巻く人すべても深層意識では繋がっていて、実はあなた気が付いていないだけで、他者の気持ちや、過去・未来など占いたいことを意識の奥深くでは知っている、ということです。タロット占いは、この「集合的無意識」にある情報をタロットカードで見えるようにするため、当たるという説です。
実際にタロットカードで占ってもらった時に、占い師が展開したタロットカードを見た瞬間に納得し、説明を聞く前に腑に落ちる経験をしたことがある人も多いといいます。それは、無意識であなたが知っている答えをタロットが映し出し、当たるということが起きているのです。

タロットカードには精霊が宿っていて、占いを通して精霊を降し、精霊がこれから起こることお告げを受け取るから当たるとする魔術的な解釈もあるようです。実際にタロットは、魔術の道具として使われていたとする説もあるため、このタロット占いが降霊術になっているという説はあながち嘘ではないかもしれません。しかし、タロットカードには様々な種類があるため、カードによってはこの説が当てはまらない場合もあるでしょう。こんな説もあるんだ、と覚えておくぐらいでもいいかもしれません。