サボテンの葉から安全な生分解性プラスチックを作る方法が発見される(メキシコ研究) (2/4ページ)
・サボテンの汁をつかった生分解性プラスチック
最近主流のキーワードは「生分解性プラスチック」である。これは、自然界において微生物が関与して環境に悪影響を与えない低分子化合物に分解されるプラスチックのことを意味する。
メキシコのアテマハックのバレー大学で化学工学部に在籍するサンドラ・パスコー・オーティス教授は、メキシコの固有種であり、国民の食生活においても主食となる「ノバル」と呼ばれるウチワサボテンの汁を使って、生分解性プラスチックの基となる製品を生み出した。
オーティス教授は、食用サボテンをベースにしたこの製品が、従来のプラスチック製のフォークやスプーン、使い捨てのビニール袋の代替品となり、メキシコだけでなく世界中の固形廃棄物の軽減に役立つことを願っている。
このサボテンの汁で作られた生分解性プラスチックは、土の中で分解するのに約一か月、水中だとわずか数日だという。
そして動物や人間が口に入れても、全く無害だ。つまりは、この製品が海へ流れ海洋生物が口にしたとしても、問題にはならないのだ。