温泉やリゾート地でハッピーに!「人生の楽園」移住ガイド (2/6ページ)
「古くからの人間関係だけに縛られている土地ではない“リゾート地”は、移住者のコミュニティができあがっていることが多いので、地元民から孤立せずにすみます。その土地に住むにあたり、地域と関わらなきゃいけない状況で、“移住者が多い”という環境は、本当に重要ですね」
“リゾート”という言葉の印象からは海水浴などの活動を想像しがちだが、「温泉地やグルメに秀でた“リゾート”なら、シニア層向き」と、泉谷氏は話す。
さらに近年は、バブル景気に乱立したリゾート地のマンションが、驚くほど低価格で売り物件として並び、移住者の手に渡る例も少なくない。管理費が高額であることを踏まえても、リゾート移住は“お得”と言えるかもしれない。しかし、その中でも精査は必要。泉谷氏も「リゾートは魅力的ですが、観光と定住は違う、ということを意識しなければならない」と念を押す。「観光は楽しいだけですが、定住は楽しいことも、しんどいこともあります。だからこそ、“大自然に囲まれたリゾート地に住みたい!”という理想を突き進む前に、利便性も視野に入れたリゾート移住を考えることをお勧めします」
■富士山の絶景スポットも
温泉があり、グルメが豊富で景勝地であり、避暑地であり、利便性もよく、さらに移住者コミュニティもある。そんな、シニアが理想とするリゾートの条件をすべて兼ね備えた移住地の例として、富士山や八ヶ岳の絶景スポットとして知られる、山梨県北杜市が挙げられる。
「北杜市は移住地の中でも人気ナンバーワンで、18年の移住人数は768人という実績があります。自治体も真剣に取り組み、受け入れ態勢が整っているから、移住失敗者が少ない印象ですね」(前出の高橋氏)
そうした自治体を見つければ、もう安心……とするのは早計だ。注意すべき点は、まだある。
「年金以外の生活費を稼ごうにも、地方はシルバー人材センターがないことが多い。