『なつぞら』福地桃子、3度目の朝ドラ挑戦“夕見子”で本格ブレイクなるか (2/2ページ)

日刊大衆

ツイッターでは、「福地桃子ちゃん、演技が本当にうまい」といった褒めコメントも相次いだ。夕見子はなつとともに育った姉妹のような存在で、幼少期からなつを叱咤激励してきた大事な役どころなのだが、最近、その存在感を増している。

 夕見子を演じる福地桃子は、俳優の哀川翔(58)の実の娘。この活躍は“親の七光り”なのかと思ってしまうが、勘違いするなかれ。実は彼女、なかなかの苦労人なのだ。

 2014年に女優デビューした当初こそ父の哀川翔との共演もあったが、あえて父と違うプロダクションに所属し、以後はさまざまなオーディションにチャレンジ。自分の力で数々のドラマ出演を勝ち取ってきた。昨年、土屋太鳳(24)主演のドラマ『チア ダン』(TBS系)で、芦田さくら役を演じたのは記憶に新しいが、受けた朝ドラのオーディションは今回の『なつぞら』でなんと3回目という。苦労を重ねて、ついに夕見子という大役を手に入れたのだ。

 念願の朝ドラ出演だっただけでなく、この夕見子は福地桃子の完ぺきなハマリ役ではないだろうか。久しぶりに実家の柴田家に帰ってくるなり「なにさこの家は。女は働いてめしを作り、男は座ってめしを待つ。相変わらず遅れてますのね」と言い放ったり、「ダメだ、もっと普通を疑え、なつ!」となつに説教したり、ここのところ夕見子は名言を連発している。幼少期からなつに対して強い言葉を投げかけ続けたおませさんだったが、成長した夕見子のキャラに、福地のクールな演技はぴったり。なにを話しても「夕見子節」となり、注目を浴びている。

■哀川翔ゆずりの艶っぽさも魅力

 最近は、かわいらしい大学生ファッションで登場し、女性としての艶やかさも感じさせている。福地の芝居はナチュラルで落ち着いた印象だが、さすが哀川翔の娘、というセクシーさをかいま見る瞬間も少なくない。人の心をひっかき回し続けていた夕見子だが、同時に視聴者の心を間違いなくつかんでいるのだ。

 トラブルメーカーでありながら、なつを厳しく、ときに優しく見守る夕見子。今後は女性としてどのように成長していくのかにも期待したい。福地桃子は、これから父譲りの演技力と独特の色香を披露してくれるはずだ。(朝ドラ批評家・半澤則吉)

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