伝説の美しき遊女・地獄太夫。人々に愛された地獄太夫と一休禅師が与えた影響[後編] (3/3ページ)

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おわりに 月岡芳年 あずまにしきえ日進佐渡流刑_地獄太夫(部分)出典:国立国会図書館

月岡芳年 あずまにしきえ日進佐渡流刑_地獄太夫(部分)出典:国立国会図書館

地獄太夫が本当に実在した人物なのか。1929年に発行された『日本遊里史』という本に地獄太夫の名があるものの、地獄太夫は室町時代に存在したとされる人物であり、一休禅師にからめて書かれたお話に名前が登場することが多く、その点で疑問は残ります。

それを踏まえて、地獄太夫は最期に次のような辞世の句を残したと言われています。

「我死なば焼くな埋むな野に捨てて飢えたる犬の腹をこやせよ」

地獄太夫がたとえ架空の人物だったとしても、最期にこの句が残っているということは、人々が地獄太夫を、自己犠牲の仏教の極みに到達することを望んだのではないかと思うのです。

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